香川真司が語った覚悟「ハッとさせられた」 柿谷曜一朗が涙ながらに語った“8番への思い” 

8番を背負って出場した香川真司【写真:柳瀬心祐】
8番を背負って出場した香川真司【写真:柳瀬心祐】

「この番号が憧れであり続け、セレッソでプレーしたいって思わせなきゃダメ」

 元日本代表FW柿谷曜一朗氏の引退試合「THE LEGEND DERBY YOICHIRO KAKITANI ーLAST MAGICー」が12月14日、ヨドコウ桜スタジアムで行われ、セレッソ大阪OBらで構成された「OSAKA PINK」が4-3で勝利した。この試合では柿谷氏のほか、森島寛晃氏、香川真司、乾貴士、清武弘嗣の歴代の背番号8が全員、8番を背負って出場。現在も8番を着ける香川は「ホワイトボードの前線に8、8、8って書いてあって、逆に面白いなと思いました」と振り返った。

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 森島氏と怪我を抱えている清武は開始直後に交代となったが、2点を先行された前半35分に、香川からのパスを中央で受けた柿谷がゴールを決めて1点差に詰め寄った。3-3の同点で迎えた試合終了間際の後半43分には柿谷が決勝弾。香川は“8番ホットライン”でも2万749人の観客を魅了し、劇的な勝利で柿谷のラストマッチを飾った。

 10代の頃からセレッソの看板を背負ってきた柿谷と香川。同じ攻撃的なポジションで、ライバルとしても鎬を削ってきた。柿谷が2009年に徳島へとレンタル移籍。香川は2010年にドルトムントに移籍した。香川は2023年にセレッソに復帰したものの、柿谷氏は2021年に名古屋、2023年には徳島に移籍していた。

 2人が揃ってピンクのユニホームを纏ってピッチ上で共演するのは、2008年以来とだったが、香川は「雰囲気とか風貌は変わってないし、彼が何を求めてるのかとか、そういう感覚が合う選手でしたし。プレーをしながら懐かしいなと思いながら。15年ぶりにプレーしようが、イメージの共有はすぐお互いできる。あいつは天才なんでオレにはわからない域があると思いますけど」と、当時と変わらぬ感覚でプレーできたと話した。

 この引退試合で、香川が懐かしさ以上に「すごく強く思いました」と振り返ったのが、セレッソ大阪でプレーする誇り、背番号8を背負う誇りと覚悟だった。「曜一朗も言ってましたけど、この番号が憧れであり続けて、この番号を追い求めてアカデミーだったり、子どもたちがこのセレッソのユニホームでプレーしたいって思わせなきゃダメ。その責任というのは変わらないと思っている」。

 試合後のセレモニーで柿谷は涙ながらに8番への思いを語った。森島氏に憧れ、アカデミーからセレッソで育ち、下部組織を経てトップに昇格。“育成のセレッソ”と呼ばれた、その“走り”でもあった。そんな背景を理解しているからこそ、香川は「彼以上にこの番号に誇りを持っている選手はいないんじゃないか、というくらい。自分自身がすごくハッとさせられる。特別な番号であり続けるために、自分ももっとやれることをやっていく必要があるなと思いました」と、己を奮い立たせるように言い聞かせていた。

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