柿谷曜一朗が懇願「真剣勝負がしたい」 本田圭佑が“本気”で立ち向かった訳「選んでくれたと認識」

本田圭佑は「OSAKA BLUE」の監督&選手としてプレー
元日本代表MF本田圭佑が12月14日、元日本代表FW柿谷曜一朗氏の引退試合で選手兼監督として圧倒的な存在感を放った。柿谷の古巣セレッソ大阪の本拠地ヨドコウ桜スタジアムで行われた「THE LEGEND DERBY YOICHIRO KAKITANI —LAST MAGIC—」で電光石火の先制点を奪い、監督としても鼓舞。真っ向からぶつかる“大阪ダービー”を演出して、豪華メンバーの引退試合に花を添えた。
【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!
ピッチ上での本気度はスタジアム全体に伝わった。響き渡る本田の声。前半3分、ガンバ大阪ジュニアユース時代の同期・家長昭博から左クロスが供給されると、本田が流し込んで先制。“同期ホットライン”が炸裂した。さらに同5分には奪った家長が左足で決めてリードを広げた。
C大阪レジェンドが集った「OSAKA PINK」とライバルチームのG大阪OBを中心とした「OSAKA BLUE」が対戦した一戦。試合は柿谷の2ゴール1アシストで4-3というドラマチックな展開で終えた。本田も「引退試合としては珍しく、主催者である曜一朗が『真剣勝負がしたい』と。珍しいスタイルだった。僕はこっちの方が好きなタイプなので楽しかったし、曜一朗自身もゴールを決められてこんな筋書きを描いていたんじゃないかというぐらいの結果」と、大満足の一戦となった。
プライドとプライドが激突する大阪ダービー。Jリーグ屈指の伝統の一戦ではたとえ引退試合であっても負けられない。終盤、決勝ゴールを決めた柿谷に勝ち越しを許したあとも攻め続け、ドローを狙った。選手として出場した本田自身も決定機の右足シュートを決めきれず。「右足はあんなもんでしょ。がっかりしていないです。実力通り。勝つためにやったので。エンタメとしては良かった」。歴史に残る一戦となった。
ブラジル・ワールドカップ(W杯)を共に戦った仲間。柿谷が引退してからは世界中で行われる“レジェンドマッチ”に日本の顔として一緒にプレーし、時間を築いてきた。「マレーシアで試合をしている時も死に物狂いで同点にしたりして、そういう流れもあって本気でやる時に僕をそういうポジションで選んでくれたんだと認識している」。ライバルチームを率いる指揮官としての責任も感じた。
「(柿谷は)相当トレーニングしてきていると印象を受けましたね。もっといろんなプレーしたいんでしょうけど、結局点を取りたいからわざと守備もサボったりしながら(笑)。最後まで出るつもりで調整しているなという感じは見えましたね」
2点のリードから1点を返された後には、ピッチ上に選手を集めて“青空反省会”も行った。「僕自身も楽しませてもらいました」。柿谷も最後のスピーチでまず感謝を伝えたのがG大阪サイドの選手、サポーターだった。勝負事には熱く、譲らないライバル心が彩ったラストマッチだった。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)





















