涙の千葉主将DF「いろんな声が周りからあった」 苦難乗り越え…“オリ10”集結で「主役になれるように」

千葉を昇格に導いたDF鈴木大輔
提示されていた5分よりも長いアディショナルタイムが過ぎ、試合終了のホイッスルがなった瞬間、ジェフユナイテッド市原・千葉のキャプテンマークを巻いていたDF鈴木大輔はピッチに膝をつき、顔を押さえて涙を流した。12月13日、徳島ヴォルティスとのJ1昇格プレーオフ決勝を制した千葉は、17年ぶりとなるJ1昇格を決めた。
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「17年、クラブとして悔しい思いをしてきて。僕も(千葉に)加入して5年、あと一歩、あと二歩という悔しい思いをしてきたので、その分、機は熟したと信じ切っていましたが、いざ試合が終わるといろんな思いがこみ上げましたね」と鈴木は言い、「本当に良いチームでした。出ている選手、一人ひとりが自分にベクトルを向けていましたし、出ている選手だけではなく、出ている選手をベンチの選手、ベンチ外の選手がサポートして、みんなで勝ち抜いてきた。みんなで結果をつかみ取った。その雰囲気であったり、今日も一人ひとりの一個一個のプレーに感動していました」と目を細めた。
準決勝の大宮戦では先に3失点を許す苦しい展開になったが、この日は90分を通して無失点。「非常にコンパクトに守れました。徳島も守備が堅くて、そこからのカウンターが非常に脅威だったのですが、僕と(河野)貴志を含めて、リスクマネジメントのところと1対1を跳ね返すところは、今日の肝になると思っていました。そこが今日は結構、良かったかなと思います」と、振り返った。
2024シーズン、千葉はJ2で7位となりプレーオフに出場できなかった。負傷にも苦しんだ鈴木は14試合の出場にとどまり、シーズンの後半戦はほぼ出場していない。「去年は本当に悔しい思いをしたので、今年はピッチで最後まで力になるという思いでやってきました。そういう意味ではトレーナー、フィジカルコーチ、監督も含めて、僕が大きなケガをしないようにコントロールしてくれましたし、自分も年齢だとか、ケガだとか、いろんな声が周りからあるなかで、タグを外して自分を信じてやれました。実りの多い1年になったと思います」と、J1昇格という結果以外にも、自身にとって大きな1年になったと語った。
「僕が(千葉に)加入して、いろんな人の思いを聞いて、このクラブが好きになっていきました。このクラブを好きにさせてくれた人がいて、その人達に本当に感謝です」と、鈴木は話したが、彼らもまた鈴木に感謝しているだろう。この千葉の昇格で、来季はオリジナル10がすべてJ1リーグにそろうことになった。指摘されるまで意識していなかったという鈴木だが、「必ず(J1が)盛り上がると思うので。自分たちがまたJ1に行って、主役になれるように頑張りたいです」と、自身にとっても、浦和レッズに所属していた2020シーズン以来となるJ1舞台を盛り上げることを誓った。




















