J1昇格へ本音ポロリ「誰ですかね、POなんて考えたの」…待ち受ける2週間「ドキドキが続く」

高橋壱晟が試合後に本音をポロリ【写真:徳原隆元】
高橋壱晟が試合後に本音をポロリ【写真:徳原隆元】

高橋壱晟が試合後に口にした「誰ですかね、プレーオフなんて考えたの」

 冗談交じりに本音が出た。「誰ですかね、プレーオフなんて考えたの」。苦笑いしながら言葉を発したのはジェフユナイテッド市原・千葉のDF高橋壱晟だが、11月29日のJ2リーグ最終節を5-0で勝ち、シーズン3位を決めたチームの偽りなき思いだろう。

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 3位で最終節を迎えた千葉は、見事な戦いぶりを見せて難敵の今治FCに快勝した。相手の隙を逃さず得点を挙げて、流れが悪い時間帯もしっかり耐えて、反撃の機会に追加点を重ねていく。今シーズン最多の1万9103人を集めたフクダ電子アリーナで、「勝てば何かが起こる」という想いを体現した見事な戦いぶりを見せた90分だった。

 しかし、首位に立っていたV・ファーレン長崎は引き分けたものの、2位の水戸ホーリーホックが勝利したことで、千葉の順位は変わらず。試合後、ピッチ上で長崎の試合結果を待っていた千葉のスカッドには肩透かしの結果となり、次の1年半をかけた緊張感しかない戦いに身を投じることになったことから、勝利した雰囲気は一気に薄れた。

 J1昇格プレーオフを戦うことになり、高橋は「ドキドキするのが続くんですよ、僕ら。ヒリヒリして、メンタルを保つの大変なんですよ。声を大にして言いたい」と言った後、笑いながら冒頭の「誰ですかね、プレーオフなんて考えたの」というコメントを発したのだ。

 上位3チームが昇格であれば、千葉は今日の結果で来季からのJ1昇格が決まっていたのだが、失うものしかないプレーオフを戦うのだ。プレーオフでは連続引き分けでもいい優位なはずの3位のチームが順当に昇格することが少ないが、こうしたメンタルになることも影響しているのだろう。

 この日で2025シーズンを終えるはずだった千葉は、あと2週間、極限まで神経をすり減らす戦いに臨むことになった。ミックスゾーンでも少し重い雰囲気があったが、オフ明けの練習からは問題なく切り替えられると高橋は確信を持っていた。「僕らは1年間、ずっと最高の練習をしているし、チームみんな同じ方向を向いていると思うので、変わらないと思います。みんな一生懸命やるチームですからね」。

 ファン・サポーターにとっても、J1昇格は悲願の目標であることに変わりない。だが、同時に2025シーズンのチームをまだ2週間、見続けられるチャンスができたとも言える。そう言われた高橋は、「ポジティブに考えると、そうですよね」と頷き、彼自身も胸を張るチームメイト達と戦う最後の2週間へと気持ちを切り替えた。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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