日本が優勝したのに…MVP取られて「相当腹が立った」 監督が見る成長「目立つ存在に」

U-17日本代表の廣山望監督「成長がキーワードで、成長のきっかけにする大会」
U-17日本代表は11月15日、カタールで開催されているFIFA U-17ワールドカップのノックアウトステージ1回戦で、南アフリカを3-0で破った。スピードとフィジカルが強みの相手のお株を奪うような試合運びで快勝。廣山望監督は「日本人の良さというところの価値観はだいぶ変わっていくのかな」と語った。
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前半序盤は南アフリカのスピードある攻撃に苦しんだが、DF元砂晏翔仁ウデンバ(鹿島アントラーズユース)を中心に無失点に凌ぐ。すると後半3分、FW浅田大翔(横浜F・マリノス)が気迫で押し込み先制。FW吉田湊海(鹿島アントラーズユース)とDF藤井翔大(横浜F・マリノスユース)が追加点を奪った。
特筆すべきは、アフリカ勢を相手にフィジカルでも互角以上に渡り合ったこと。廣山監督は「モロッコもポルトガルも、フィジカル的には大会でも上位10%ぐらいに入ってくるような相手。スピード、フィジカルで負けていないのは選手自身もやっていて感じています」と大会を通して上回っていると指摘した。
ひと昔前まで、体格で勝てない相手にどう違うところで勝つかというのが日本の戦い方だった。「日本人の良さというところの価値観はだいぶ変わっていくのかなという、そういうチームだと思います。ただそれを結果につなげないと本当の本物にはならないのでここからです」と世界を驚かせることを誓った。
プレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれたのは元砂。この大会で大きな成長を見せているという質問に、「それは書いてあげてください。成長が本当にキーワードで、成長のきっかけにする大会だと。やっぱりそれには自信が絶対に必要なんです」と廣山監督。大会を勝ち上がるにつれて自信を手にしている。
アンダー世代では、大舞台で才能を開花させる選手も多い。「そういう意味では、これを続けることで今後の成長につながるきっかけになると思う」と言い、「勝ち上がれば勝ち上がるほどその土台はデカくなるので、我々の責任としてデカくしてあげたいと思います」と1試合でも多く経験させたいところだ。
9月のリモージュ国際大会では、日本が優勝したにもかかわらず、ポルトガルの選手にMVPを奪われた。「相当腹は立った。活躍させたのは間違いなかったんですけど」と廣山監督。「相手よりも日本人の選手の方が活躍していたと思う」という悔しい思いを糧に、今大会は選手のさらなる成長に期待している。
南アフリカ戦では、元砂が相手に強烈な印象を残したのは間違いない。「相手から見たらこっちの何番がすげえなと。アントニーがそういう評価をもらってほしいし、そこに自信を持ってほしい」と言及。「アントニーだけではなくて他の選手も、目立つ存在になってほしい」と殻を破る選手の出現を期待した。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



















