圧巻2発で勝利の立役者「久々にちょっと爆発した」 杉本健勇が大暴れ…記者室まで響いた叫び声

杉本健勇が水戸戦で圧巻の2ゴール【写真:徳原隆元】
杉本健勇が水戸戦で圧巻の2ゴール【写真:徳原隆元】

杉本健勇が途中出場から2ゴールを決めた

 対戦相手の水戸ホーリーホックにとって、初のJ1昇格がかかったビッグマッチで、RB大宮アルディージャの元日本代表FW杉本健勇が千両役者ぶりを見せつけた。キャプテンのDF市原吏音が「(試合が)始まってすぐに水戸が首位に立っている理由がわかった」と振り返ったように、序盤から激しいせめぎ合いになった。

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 そして後半18分、大宮はFWオリオラ・サンデーとMF豊川雄太をベンチに下げて、杉本とMF谷内田哲平を投入する。そして迎えた同29分、FWカプリーニのCKから杉本はヘディングで先制ゴールを挙げると、同42分にも右足のボレーで追加点を記録してチームの2-0の勝利の立役者となった。

 試合前のケーズデンキスタジアム水戸には、自チームのJ1昇格が決まるソワソワした感じがあったが、杉本が2ゴールを決めてからは大宮のサポーターがお祭り状態となり、サポーターからは「健勇のゴール(ハット)が見たーい! 見たーい! 見たーい!」というチャントも起こっていた。

 スタジアムの雰囲気を一変させた大宮の23番は「良かったです。セットプレーは狙っていたので、良かったですね。ボールが素晴らしかったです。カプリーニにもあそこを狙ってくれと言っていたので、素晴らしいボールを出してくれました」と、アシストしたブラジル人アタッカーに感謝した。

 2つのゴール直後に大きなガッツポーズを見せていた杉本は、試合後のロッカールームでも大きな喜びの声を挙げていた。記者室まで聞こえていたと言われると、「いや、俺ちゃうんじゃない? 俺かな?」と照れ笑いを浮かべ、「久々にちょっと爆発した。それくらい大事な一戦やったので」と、この試合に懸けていた思い話す。

 試合前からサポーターの姿が目に入っていたと言い「すごかったですよね。ゴール裏だけじゃなく、メインスタンドにも大宮のサポーターがたくさん入っていて。入っているだけじゃなくて、本当に声援を送って応援してくれたので。それが本当に俺のゴールにつながったし、(気持ちが)乗っかったなと思うんで、良かったなと思います」と、アウェーにも足を運び後押ししてくれたファン・サポーターに感謝した。

 2点を決めた後のチャントについては、試合に集中していて「知らんかった」と言うが、ハットトリックが期待されていたことを知ると「狙ってたんだけどな」と悔しがった。それでもあらためて「(大宮は)良い流れで来ています。1試合1試合、まだ駄目なところもあるけれど、成長していると思うので残り2試合、どうなるか。まずは次ホームでできるので、良い準備をしたいです」と続けた。

 前節はDF村上陽介が先制点を挙げてヒーローとなり、今節は杉本がヒーローとなった。試合ごとにヒーローが出てきている大宮だが、次節はDF市原吏音が出場停止となる。「彼は本当にここまで大きな貢献をしてきてくれていると思います」と20歳のDFリーダーの重要性を口にしつつも、「ただ、俺らのベンチには闘志を燃やしているセンターバックがいるので、そいつらがやってくれると思います」と不安はない。そして、今のチームの良さを「仲間のために俺らは走れるし、仲間のミスを指摘するよりも、その前に体が動いている。それを全員ができるのは、それはどこにも負けない。そのハードワークが一番だと思う」と口にした。

 そのなかで、自身の役割については「チームが苦しい時に、決められるように良い準備を続けたいなと思います」と言い、この日2ゴールのストライカーは次戦に向けて継続を誓った。

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