58歳カズが4試合連続出場も「好きなようにやられた」 2失点完敗…残留に向けて「勝つことだけ」

三浦知良が4試合連続出場となった
JFLのアトレチコ鈴鹿のカズことFW三浦知良が4試合連続でピッチに立った。カズは9日、三重交通Gスポーツの杜で行われたいわてグルージャ盛岡戦の後半45分から出場。4試合連続の途中出場で、自身の同リーグ最年長出場記録を58歳256日に更新した。アディショナルタイム4分プレーしたが見せ場はなく、チームは0-2で敗れた。
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完敗に、カズの表情も晴れなかった。前半10分に、かつてヴィッセル神戸などで活躍したFW藤本憲明に先制点を許すと、同19分には元日本代表MF小林佑希に加点された。元日本代表DF西大伍ら個々のレベルの高い相手に「大人の、落ち着いたサッカーをされた。ボールをうまく動かされ、好きなようにやられた」と振り返った。
前日の8日に残留を争う14位のY.S.C.C.横浜(勝ち点27)と15位の横河武蔵野FC(同26)がそろって敗れ、同28の鈴鹿にとっては勝って降格圏(15位以下)を抜け出す大きなチャンスだった。後半はペースをつかみ相手ゴールに迫る場面もあったが、得点は生まれず。「どんな時でもあきらめず1点を取らなきゃいけない」という思いでプレーしたカズは「ノーチャンスだった」と悔しそうに口を開いた。
厳しい残留争いは残り2試合。最下位の飛鳥FCはこの日敗れて勝ち点20のままで15位以下が決まったが、残る「1枠」は鈴鹿とYSCC、武蔵野で争うことになる。次節(16日)はYSCCとのホーム戦。「直接対決になるので、目標は勝つことだけ。しっかりと準備をしたい」と勝てば残留が決まる大一番に向けて話した。
プレー時間は短いながらも4試合連続出場し、コンディションも「少しずつよくなっているのかなと思う」と前向きに話したカズ。試合後、今季限りでの引退を発表したばかりの西を強く抱きしめ、健闘をたたえた。長く鹿島の右サイドバックとして活躍し、日本代表でもプレーした旧友はプロ20年目で区切りをつけるが、カズはプロ40年目も走り続ける。
荻島弘一
おぎしま・ひろかず/1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者として五輪競技を担当。サッカーは日本リーグ時代からJリーグ発足、日本代表などを取材する。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰。20年に同新聞社を退社。












