試合後に涙「長かったし苦しかった」 自力で残留…主将が背負った名門の重責「毎日が戦いだった」

喜田拓也が試合後のピッチで涙を流した
横浜F・マリノスは11月9日、J1リーグ第36節で京都サンガF.C.と対戦。敵地で3-0の快勝でJ1残留を自力で決めた。試合後のピッチで涙を浮かべていたキャプテンのMF喜田拓也は取材対応で「自分のすべてを投げ打った」と今季の戦いを振り返った。
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試合終了の笛が鳴ると人目をはばからずピッチで涙を流した。勝てば残留が決まる京都との一戦。立ち上がりから横浜FMが押し込むと、前半35分にFKからFW谷村海那が頭で合わせて先制に成功し折り返した。後半は京都に押し込まれ防戦一方だったが、GK朴一圭のセーブもあり得点を許さず。同27分には途中出場のMF天野純、アディショナルタイムにはMF植中朝日が追加点を決めて3-0の勝利を収めた。
アウェーの地で残留を決めた横浜FM。試合終了の笛が吹かれるとアウェーサポーターやベンチは歓喜の様子で、ピッチ上の選手は感情を露わにし、横たわる選手が多数いた。そして喜田は少し時間が経ち座り込むと、俯きながら涙を浮かべた。
「長かったですし 苦しかったなと思います」と話し始め、「残留を達成したぐらいで涙を見せるなと自分では思うんですけど、でも本当に毎日が戦いだったし、このクラブのためにピッチ内外で戦わなきゃいけないことが本当に多くて、それだけかけてきた時間もあるし、大きなものを背負ってきた自負もあるんで」と今季キャプテンに就任し、さまざまなものを背負ってきたと明かした。
さらに「もちろん満足とは程遠いですけど、このトップカテゴリーに居続けるとか、どれだけの人がマリノスを愛しているかというのはシーズン通して、改めてこのクラブの価値を感じてきた。最後何を示せるかというと、やっぱりその伝統だったり歴史を死に物狂いで守ることは必ず必要なことだった。本当に文字通り、自分のすべてを投げ打ったので。ただ伝えたいのは別に僕1人が頑張ったわけじゃなくて、本当に多くの仲間が助けてくれましたし、偉大なOBの方たち、かつて一緒に戦ったチームメイト、今のチームメイト、スタッフもそうですけど、本当にクラブに関わるすべての人がチームを助けてくれましたし、選手を助けてくれたので、その感謝が1番大きかったかなと思います」とクラブに関わる全ての人に向けて感謝の言葉を口にした。
試合終了後にはスタッフやチームメイトから感謝の言葉を何度もかけられたと言うが、「お礼を言わないといけないのは僕の方。これだけの状況の中で絶対に逃げないで頑張ってこれたのはみんながいたからだし、自分の周りにいる仲間がいなければこれだけ頑張ることもできなかったので、ありがとうと言わなきゃいけないのは僕の方」と最後までチームメイトに感謝を述べた。
一時は最下位に低迷し、8月に約4か月ぶりの降格圏脱出。さらに2度の監督交代を乗り越えて掴んだ残留。たくさんのことを犠牲に、そして戦ってきた喜田は残り2試合もキャプテンとしての姿をピッチ上で見せる。




















