副審へ不適切行為に「驚いた」 人柄に最高評価も…浦和監督「過ちを犯すことはある」

浦和のマチェイ・スコルジャ監督が金子拓郎に言及【写真:徳原隆元】
浦和のマチェイ・スコルジャ監督が金子拓郎に言及【写真:徳原隆元】

スコルジャ監督、金子拓郎の「振る舞いについては最高の評価をしてきた」

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は10月23日のトレーニング後に定例会見を実施。前回の横浜F・マリノス戦で退場処分になり4試合出場停止を受けたMF金子拓郎について「もっと落ち着いて責任ある行為を取らないといけない」と話した。

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 浦和は18日のJ1第34節で横浜FMと対戦したが、前半だけで0-4と大きなビハインドを背負った。そのまま4点差で敗れた試合になったが、指揮官は「試合終了直後にロッカーで選手たちには悲惨な試合だったという話をした。特に前半は受け入れられないような通常より低いレベルのプレーになってしまった。フィジカル的に、メンタル的に、戦術的に起きてはいけないことが起こった」と話す。

 さらに試合終了間際、金子が右サイドでドリブルをした際に相手と競り合ったプレーで反則と判断されると、副審の胸あたりを小突いてしまいレッドカードを提示され退場処分になっていた。前半から審判団の判定に浦和が全体的に不満を募らせていることは見て取れたが、長期出場停止の可能性もある行為だけに試合翌日の19日から金子は一時チーム活動から離脱した。

 21日にJリーグ規律委員会から、金子には審判員に対する反スポーツ的行為として4試合の出場停止処分と40万円の罰金が発表された。浦和は田口誠代表取締役、堀之内聖スポーツ・ダイレクター(SD)に自主的な報酬の一部返納、金子自身にも制裁金の処分を発表し、さらに金子からは自主的な報酬の一部返納の申し出があったとされた。金子は処分決定後の22日からチームの練習に復帰している。

 金子と個別に話したという指揮官は「あの振る舞いは、あってはならないことです。試合の流れ、経過、スタジアムの雰囲気やもしかしたら審判の判定に対することに周囲もナーバスになる中で、あのような行為をしてしまった。もっと落ち着いて責任ある行為を取らないといけない」として、「彼は非常に賢いし、振る舞いについては最高の評価をしてきた。ですので、あのときの反応には驚いた。しかし、彼も人間なので過ちを犯すことはある。彼自身も今回の件が重大だと認識している。同じようなことがあれば違う行動を取るだろう」と話した。

 そして「チーム全員にとって大きな教訓になっただろう。時間を戻すことはできないが、今後この経験を生かすことはできる。あのようなときは、お互いに声を掛け合って落ち着くことが重要だ。あのような出来事が優勝争いの中で起きればタイトルを逃すことにもつながる。チームとして落ち着いてやっていかなくてはいけない。チームメートが少しナーバスになったり不安定になっていたりするなら、世界のどこのサッカーを見てもチームメートが声を掛けて落ち着かせることがある。それもチームワークの1つだろう」と、チーム全体についても触れた。

 浦和は今週末の25日にはFC町田ゼルビアとの試合に臨む。ショッキングな出来事もあった大敗の直後になるが、スコルジャ監督は「非常に悪い試合のイメージを覆すためにも、1日1日を無駄にせず準備していかなくてはいけない」と話していた。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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