極限の状況で発揮した名門の“底力”「行くぞ」 4発快勝も慢心なし「自信と満足は全然違う」

18位・横浜FCとの勝ち点差を2に広げた
横浜F・マリノスは10月18日のJ1リーグ第34節でホームに浦和レッズを迎え撃って4-0の大勝を収めた。残留争いの中で大きな勝ち点3と得失点のプラスを手にしたが、主将のMF喜田拓也は「自信と満足は全然違う」と、気持ちを引き締めた。
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18位以下の3クラブが降格するJ1にあって、横浜FMは前節終了時に横浜FCと勝ち点で並び、得失点差でかろうじて17位という状況だった。16位の東京ヴェルディと勝ち点8差とあり、横浜の両クラブが熾烈な争いを繰り広げている。そんな中、横浜FMは前半6分に相手のミスを突いて首尾よく先制点を奪った。
さらに前半34分にコーナーキックからDFジェイソン・キニョーネスがヘディングで合わせて追加点。そして、前半終了間際には浮足立つ浦和を相手にPKを含む2得点を奪い、ハーフタイムへの突入時点で4-0で試合を半ば決定づけた。
喜田はこの前半終了間際について「どうしても、こういう状況だと1点取って守りに入りたかったり、少し受け身になったりっていう姿勢、チームが多い中で、中で声を掛けたのは畳みかけようということです。引くんじゃなくて、行くぞというところをすごくみんながよくやったと思いますし、なかなかその姿勢があっても結果に結びつけるのは簡単じゃないですけど、そこをみんなが前向きにやった結果だと思う」と話した。
後半の追加点こそなかったものの、このまま4点差を維持して勝利した。勝ち点3はもとより、得失点差のプラスも大きい。試合内容についても喜田は「自分たちのやりたいことを出せるシーンも多かったですし、試合の中での変化に対応するいうことの中で、声を掛けながらできているシーンも多かったんで、そこはチームの成長と見ていいのかなと思います」と話す。横浜FCは名古屋グランパスを相手に2-2で引き分け、17位のままだが勝ち点に差がついた。
それでも喜田は「自信と満足は全然違う。そこは間違えちゃいけないですし、満足している選手がいれば絶対に許さない空気を作りたい。まだ自分たちは何も勝ち得たわけじゃないので。ただ、そこはある程度、試合後の雰囲気を見ても心配する必要はないかなって今の段階では思っています。準備の段階でその隙があるようだったら、また足元を救われると思いますし、勘違いしちゃいけないんで、そこの自信にいい意味で繋げるところと、もう1回引き締めて臨むところはしっかり準備したい」と、チーム全体の空気感に言及しつつ気を引き締めた。
1993年のJリーグ創設から参加の“オリジナル10”の中で、鹿島アントラーズと並んでJ2降格のないクラブがプレッシャーの中で戦う残留争いもラスト4試合。浦和戦で得た手応えを良い方向へ働かせ、J1の座を守れるかが注目される。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

















