24歳日本人が「南米を圧倒した」 代表OB感嘆…森保Jで”唯一無二”の存在へ「1人動きの質が違う」

【専門家の目|太田宏介】パラグアイ戦で圧巻のプレーを見せた佐野海舟
サッカー日本代表(FIFAランク19位)は10月10日、キリンチャレンジカップ2025でパラグアイ代表(同37位)と対戦し、2-2のドローで終わった。この試合で圧巻プレーを見せたMF佐野海舟について、元日本代表DF太田宏介氏が言及している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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何度もボールを奪取しスタンドを沸かせた。代表キャップ9試合目となった佐野は、森保Jで鉄板となっている遠藤航、守田英正のボランチコンビが不在のなかで好パフォーマンスを披露した。
試合の序盤から中盤での対人、こぼれ球への反応、球際でのデュエル勝利。すべてにおいて圧倒。「南米相手に圧倒してましたし、見てても明らかに1人動きの質が違う」と太田氏は感嘆した。
「寄せるスピードの速さ、相変わらずインターセプトの数も多かった。さらにボールを奪ったあとに伸びるあの加速力。ターボでも付いているのではと感じさせますよね」というように、前半14分にはライン際で相手を競り合い球際に勝利。そのままボールを持ち運び味方へパスをつないだ。
さらに同42分に圧巻プレーを見せた。中盤のボールの奪い合いで互いに落ち着かずにボールが行き来した場面、パラグアイがつなごうとした瞬間に下がっていた佐野は一瞬の判断でパスコースを読みカットした。
それだけでは終わらず、ボディフェイントで1枚をはがすと、マークを置き去りにする推進力を見せた。最後はクロスが惜しくもゴール前と合わなかったが、このプレーにスタンドは湧いた。
「1歩目、2歩目がめちゃめちゃ速い。普段ブンデスの中でも強みに出しているところを代表チームでも存分に出せていると思う。守田選手が帰ってくるなか、彼がさらにボランチの競争力を高めてる。ぜひスタメンに名乗り出てきてほしいですし、十分スタメンは狙える。前に出ていける部分は彼の良さだと思うし、真ん中にドシッと構えるボランチのタイプが多いので、また違った色を出せる選手の1人です。以前の代表戦の時はパフォーマンスがあまり良くなかったけど、今回の試合でさらに株を上げたと思う」と、代表でも唯一無二の武器を持っている24歳MFに期待を寄せている。

太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。



















