終盤のDOGSO退場は「1つの選択肢」 日本も学ぶべき点…代表OBが持論「W杯で大きな差が出る」

【専門家の目|高萩洋次郎】メキシコの一発退場シーンに見解
日本代表は現地時間9月6日、米カリフォルニア州オークランドでメキシコ代表と国際親善試合を行い、0-0で引き分けた。試合終了間際にメキシコDFセサル・モンテスが一発退場となったプレーについて、元日本代表MF高萩洋次郎氏は「チームのためにプレーするっていう意味では1つの選択肢」と言及している。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!
◇ ◇ ◇
試合は日本が積極的なハイプレスで入り、MF久保建英の際どいシュートや、後半には南野拓実のボレーシュートなどチャンスを作ったがネットを揺らせず。それでも後半45分、MF遠藤航が敵陣までボールを持ち運ぶと、相手DFに当たったボールが裏のスペースへ。FW上田綺世が抜け出したが、メキシコDFモンテスが背後からファウル覚悟でタックルを敢行して阻止。当初はイエローカードが提示されたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が介入し、レッドカードに変更となった。
高萩氏は決定機をファールで止めた相手のプレーについて、「あの場面だったら当然そういうプレーを考えてもいいんじゃないかなっていう状況でした。シュートまでは必ず行かれていたと思うんで。ファールがいいかって言うと難しいところはありますけど、チームのためにプレーするっていう意味では1つの選択肢だったのかなって思います」と、勝敗に直結するプレーを選択するのもありだと解説した。
さらに高萩氏は、もしも日本がW杯の本番で、同じようなシチュエーションとなった場合に「ファールするっていうところはありだと思います。ただ、あそこであの判断を咄嗟にするっていうところが、じゃあ本番で準備できますかっていう。やっぱりこういう練習試合でも結果にこだわって1人1人がプレーする、退場したメキシコの選手のようなプレーを普段からできていますかっていうところでW杯の勝敗に大きな差が出てくると僕は思う。それがあの一瞬で判断できるかっていうところですよね。結果から言うとファールで良かったんじゃないって思いますけど、その判断って結構あの一瞬でできるのかなって。退場したくないっていう気持ち絶対出るんで。日本の選手たちがあのスライディングができるかって言われたら、自分だったらあの場面一瞬の判断した時にもしかしたら足を引いちゃうかなって思うので、咄嗟にその判断をできるっていうあの状況を常に想定しておくことも大事だと思います」と指摘した。
このプレーで得たFKを日本は決めることができず、そのまま0-0で終わったので、メキシコDFモンテスの好判断となる結果となった。

高萩洋次郎
高萩洋次郎(たかはぎ・ようじろう)/1986年8月2日生まれ、福島・いわき市出身。高校から広島ユースに入団。2003年4月のJ2湘南戦で、当時のJリーグ最年少記録となる16歳8か月3日で出場を果たした。同11月に17歳でプロ契約。2010年にナビスコ杯(現ルヴァン杯)でニューヒーロー賞を受賞。12年にはリーグ最多13アシストを記録し、広島の初優勝に貢献。ベストイレブンにも選ばれた。14年シーズン限りで広島退団後はウェスタン・シドニー・ワンダラーズ、FCソウルを経て、17年にFC東京に加入し、中心選手として活躍。その後は栃木SC、アルビレックス新潟シンガポールでプレーし、2025年1月に現役引退。日本代表では3試合に出場。




















