メッシの出場停止処分解除にチリ代表MFが不快感露わ 「彼らにはいつも全てが与えられる」

チリ代表MFビダルは疑問を呈し、暗に政治的な力が働いたのではないかと非難の言葉

 バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが、代表チームの4試合出場停止処分を解除された件について、ライバル国チリのMFアルトゥーロ・ビダル(バイエルン・ミュンヘン)が疑問を呈している。チリメディア「ADNラジオ」に語った。

 メッシは3月のワールドカップ南米予選チリ戦で副審に侮辱的な言動があったとして4試合の出場停止処分が科されたが、5日にFIFA(国際サッカー連盟)の上訴委員会によって“証拠不十分”として処分の解除が決定。3月に行われたボリビア戦(0-2負け)で出場停止を1試合消化していたメッシだが、残り試合への出場が可能になった。

 その対戦相手チリの一員としてゲームに出場していたビダルは、不快感を露わにしている。

「これはフットボールの世界では一つの難しいテーマだ。ルールは全てのチームや選手に対して平等であるべきだ。アルゼンチンとメッシにとっては良いことだろう。だが、彼らにはいつも全てが与えられる。ルールは誰の上にも同じであるべきだ」

 暗にアルゼンチンの政治的な力が働いたのではないかと非難するような言葉を残している。チリとアルゼンチンの対戦はすでに2試合とも終了しているが、4位までが本大会出場を勝ち取り、5位が大陸間プレーオフに回るレギュレーションの南米予選にあって、チリが4位(勝ち点23)、アルゼンチンが5位(勝ち点22)と、両者はまさにその瀬戸際で争っている。首位(勝ち点33)のブラジルは早くもワールドカップ出場を決め、コロンビアが2位(勝ち点24)、ウルグアイが3位(勝ち点23)と続いている。

 残り4試合となった南米予選のうち、3試合が出場停止になるはずだったアルゼンチンのエース復活は、チリにも大きな影響を与える。ビダルは、出場停止が解除された決定に不快感を隠せない様子だ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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