森保Jのエースに「何かが起きる」 “特徴”生かせる最高の環境…元日本代表FWが期待「得点王取って」

フェイエノールトで活躍する上田綺世【写真:Pro Shots/アフロ】
フェイエノールトで活躍する上田綺世【写真:Pro Shots/アフロ】

【専門家の目|ハーフナー・マイク】FW上田綺世は「一発あるって思わせる選手」

 ヴァンフォーレ甲府などで活躍し、オランダ1部リーグで通算51得点を挙げた元日本代表FWハーフナー・マイク氏が、フェイエノールトの日本代表FW上田綺世について言及した。自身が持つ同リーグ日本人最多の16得点超えだけでなく、得点王の期待を寄せた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・井上信太郎)

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 欧州の主要リーグがまもなく開幕する。エールディビジ(オランダ1部リーグ)は8月8日からスタート。その中でも注目を集めるのが、フェイエノールトで3シーズン目を迎える日本代表のエースストライカーでもある上田だ。

「今シーズンは上田選手にとってチャンスだと思います。何より得点を取れる環境が整ったことが大きい。今季は何かが起きると思います」

 そう言い切る理由は、今季のフェイエノールトの補強にある。トゥエンテからトップ下を主戦場とし、昨季24得点7アシストを挙げた23歳MFセム・スタインを獲得。フローニンゲンからも昨季7アシストを記録した21歳MFルシアーノ・バレンテが加入した。アシスト能力に秀でる若い2人が加わったことにより、上田によりチャンスが巡ってくる環境が整った。

「スタインは色々できる選手なんですよね。身長は173センチと小さいんですけど、運動量もあるし、裏抜けも、パスも出せる。今年フェイエで活躍すれば、オランダ代表に入ってもおかしくないような選手ですね。もう一人、フローニンゲンから取ったバレンテも、結構万能系でパスを出せる選手。上田選手にとってはすごいプラスかなと思います」

 またベルギー1部ヘントから加入した日本代表DF渡辺剛の存在もプラスと見る。8月2日に行われたドイツ1部ヴォルフスブルクとのプレシーズンマッチでは、渡辺のスルーパスから上田が得点を決める場面があった。

「渡辺選手が入った効果は絶対あると思います。コミュニケーションを取れるという意味でも大きいですよね。3シーズン目でチームメートとの連係も深まっていると思いますし、動き出しのうまい選手なので、理解してくれる仲間が増えたことはプラスだと思います」

 昨季途中からフェイエノールトやアーセナルで活躍した元オランダ代表FWファン・ペルシーが監督に就任。世界的ストライカーだった指揮官も、日本代表のエースを高く買っている。

「両足からキャノンシュートも打てるし、身体能力も高いし、ポストプレーもうまくなっているので。ファン・ペルシーさんの現役時代もそうでしたけど、前線を任せたい、一発あるって思わせる選手なんですよ。89分消えていても、1分で勝負を決められる選手なので」

 期待するのはハーフナー氏自身が持つオランダリーグ日本人最多の16得点を超えること、そして日本人初の得点王のタイトル獲得だ。

「いえいえ、たかが16点ですから。例年のトップは20点台の前半。上田選手はベルギー時代に16得点を取っていますし、今年のチームならどんどんボールが入ってくると思います。僕の記録ではなく、得点王を取って欲しいなと思います」

(FOOTBALL ZONE編集部)



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ハーフナー・マイク

ハーフナー・マイク/1987年5月20日生まれ、広島県広島市出身。2006年に横浜F・マリノスの下部組織から昇格。福岡、鳥栖への期限付き移籍を経て、2010年に甲府に完全移籍。2011年にJ1で日本人トップの17得点を挙げ、日本代表に初選出。2012年1月にオランダ1部フィテッセに移籍。スペイン1部コルドバ、フィンランド1部ヘルシンキを経て、15-16シーズンはオランダ1部デン・ハーグに加入し、16得点を記録。その後は神戸や仙台などを経て、2022年に現役引退。日本代表は通算18試合4得点。現在はJ2甲府のクラブアンバサダーに就任し、ホームタウン活動やスクールコーチを務めている。

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