まさかの敗戦は「アクシデント」 指揮官が確信、選手と噛み締めた悔しさ「我々は優勝できる」

試合後、サポーターに向かって「カモン!」と叫んだリカルド・ロドリゲス監督【写真:徳原隆元】
試合後、サポーターに向かって「カモン!」と叫んだリカルド・ロドリゲス監督【写真:徳原隆元】

リカルド・ロドリゲス監督が選手たちに伝えたこととは

 鹿島サッカースタジアムの本拠地が新たに「メルカリスタジアム」となった初戦。アウェーチームとして「メルスタ」に足を踏み入れた柏レイソルは、スタジアムの名称変更を祝うプレゼントとして、勝ち点3を与えるような試合をしてしまった。

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

 序盤にFWレオ・セアラの見事なロングシュートとセットプレーから鹿島アントラーズに2失点を喫したものの、そこからはホームチームを圧倒して一度は同点に追いつく。その後のチャンスを決められず、PKを獲得するもMF小屋松知哉が痛恨のシュートミス。最後は自ゴール前でのミスで決定機を与え、MF松村優太に決勝点を与えて2-3で敗れた。

 鹿島の選手たちも試合を振り返るうえで「ラッキーだった」「運があった」と口々に言うような試合。柏の勝負弱さが出たとも言えるゲームだったが、リカルド・ロドリゲス監督は、試合前まで首位に立っていた自チームが優勝できるチームだという思いを強くする試合になったと胸を張った。

「サッカーでは時に、このようなアクシデントのような敗戦があるものです。そのような形での敗戦だったと私は捉えています」と切り出し、「0-2という形で試合が進んでしまいました。それでもアウェーの雰囲気で、若い選手も多くいるなかで、素晴らしいプレーができていました。1-2、2-2に追いつき、逆転につながるPKまで獲得できた。その意味でも、私はこのチームを誇りに思います」と続けた。

 さらにリカルド・ロドリゲス監督は「このような試合を10試合戦えば、9試合は勝ち、アクシデント的に1試合負けるでしょう。そのアクシデント的な1試合が今日だったと私は解釈しているので、落ち着いて物事をとらえています。そして、このチームがこのようなプレーを続けていくことこそが、タイトル争い、リーグ優勝につながると思うので、これを続けていきたい」と、この敗戦を引きずる必要のないものだと口にした。

 途中出場から同点ゴールを決めたMF瀬川祐輔は、「試合後のロッカールームの雰囲気は決して悪くなかった。むしろハーフタイムの時のほうが凹んでいた」と語ったが、指揮官も記者会見前に、選手たちを鼓舞してきたという。

「このようなプレーを続けることこそが、優勝につながります。『我々はリーグ優勝できる』。そのようなメッセージを選手たちに伝えました。このようにアクシデント的に負けることはありますし、アクシデント的だからこそ私も選手たち同様に悔しい気持ちでいっぱいです。選手たちには『落ち着こう。このようなプレーが優勝につながるんだ。そして、リーグは長い戦いであり、長いシーズンを通じてよりクオリティの高いサッカーを表現するチームこそ、優勝に値する。我々はそれに続く道を歩み続けている』と、そのようなメッセージを伝えました」と、結果だけに目を向けるべきではないと繰り返した。

 勝ち点3を落とし、首位の座を明け渡すことになった柏。今節終了時の順位表では鹿島に逆転されることとなったが、指揮官には最終的に自分たちが上に立てるという確信を得る試合になったようだ。

(河合 拓 / Taku Kawai)



page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング