英記者が指摘「失点時に行方不明」 敗戦も収穫「最も相手の脅威」…オーストラリア戦先発11人を採点

オーストラリアに0-1敗戦、先発11人を英記者採点
日本代表は6月5日に2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でオーストラリア代表とアウェーで対戦し、0-1で敗れた。かつてアジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ(W杯)を7大会連続で現地取材中の英国人記者マイケル・チャーチ氏が、この試合の先発メンバー11人を採点する。
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日本代表のオーストラリア戦出場メンバー採点(10点満点)
<GK>
■谷晃生 5
森保一監督が彼のファンであることは周知の事実で、予選突破を決めていることもあり、出場機会を与えられる可能性は常にあった。後半早々に彼のキックミスからあわやオーストラリアの得点という場面があったが、ベヒッチの決勝点に対してできることはほとんどなかった。
<DF>
■関根大輝 6
3バックの右で日本代表デビュー。ポゼッション時には何度も前線へ攻め上がって存在感を示した。オーストラリアの攻撃に対してもうまく対応したが、失点時には行方不明だった。
■渡辺剛 6
サムライブルーで4試合目の出場。中央で守備を統率する役割を担い、関根や町田が前に出る機会を与えるなど静かに効果的なプレーを見せていた。
■町田浩樹 6
DFラインの最年長として経験の浅い2人をリードすることを期待され、45分間その役割を十分に果たした。彼と代わって出場した瀬古歩夢に彼ほどの統率力はなかった。
<MF/FW>
■藤田譲瑠チマ 6
U-23アジアカップ優勝メンバーのMFは代表3キャップ目だが、フィジカルの強いオーストラリアを相手に堅実な働きを見せた。しかし、ダイナミズムを欠いていたため、日本が中盤から脅威を作り出すことはほとんどなかった。
■佐野海舟 5
力強いスタートを切ったが、彼の影響力は時間とともに薄れていった。日本が前進するための推進力を十分に提供することはできなかった。
■鈴木唯人 6.5
特に前半45分はオーストラリア守備陣を深い位置から突破する走力だけでなく、ロングレンジのパスで展開を変え、日本の好機を演出していた。
■平河悠 6.5
久保建英と中村敬斗が投入されるまで、日本で最も相手の脅威となっていた。前半にはミドルシュートでマシュー・ライアンを破る寸前までいった。デビュー戦としては堅実な出来だった。
■鎌田大地 6
森保監督の大幅なメンバー変更によってキャプテンマークを巻いたが、このクリスタル・パレスの男は不足感が否めなかった。長いシーズンの疲れなのかベストの状態ではなかった。
■俵積田晃太 6
チームメートたちが彼のスピードやダイレクトなランニングを生かしたことで、FC東京のウインガーはデビュー戦で将来有望なスタートを切った。コンスタントなプレーこそできずに苦しんだが、彼にとっては励みとなる堅実なデビューだった。
■大橋祐紀 5.5
フィジカルの強いオーストラリアの守備に対し、中央で孤立気味。代表2試合目の出番にタフな役割を与えられた。ハードワークをしていていたが、70分のプレーの中で成果はほとんど得られなかった。
(マイケル・チャーチ/Michael Church)

マイケル・チャーチ
アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。