10試合でわずか1勝「最大の改善点」 内弁慶克服へ…浦和指揮官が指摘する“原因”

浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

6月1日の横浜FC戦がクラブW杯前ラストゲームとなる

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、5月30日のトレーニング後に定例のオンライン会見を実施。リーグ20試合を終え折り返し地点を過ぎた中、「年末に目的を達成するためには最大の改善点」と、アウェーゲームの成績の悪さを指摘した。そして、クラブ・ワールドカップ(W杯)を念頭に置いた選手起用にも触れた。

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 浦和は6月に米国で開幕するクラブW杯に出場するため、リーグ2試合を先行開催で消化。さらに、ルヴァン杯と天皇杯は秋以降のラウンドから出場する措置が取られている。それにより、6月1日に行われるJ1第19節の横浜FC戦が浦和としては21試合目となり、それを終えた後に米国へ旅立つことになる。

 今季20試合を終えた勝ち点31のチームについて、指揮官は「シーズン開幕当初はあまりチームとして安定しなかったが、全体的には安定してきました。ただし、個人のところのミスは増えているので、今後のハードワークは必要だと思います」と全体像を話す。その中で10試合ずつ消化し、ホームで7勝1分2敗の勝ち点22、アウェーで1勝6分3敗の勝ち点9と圧倒的な差がついている状況について問われると「年末に目的を達成するためには最大の改善点だと思います。アウェー10試合で勝ち点9、1勝しかできていないのは非常に悪いと思います」と、表情を曇らせた。

「3敗しかしていないという言い方をすればポジティブかもしれません。しかし、引き分けをいかに勝利に持っていくかは考えなければならないでしょう。そして、メンタル面が重要なポイントになると思う。アウェーゲームでは、ゲームコントロールをできていない時間があります。今季前半戦の後半はアウェーでもコントロールできるようになってきているとは思うが、アウェーゲームでも勇気を持ってプレーしないといけない。ゴールチャンスをもっと多く作らなければいけません。そのためにはより大きなリスクを冒す必要があるかもしれません」

 そうした中で、メンバー選考に関して「今までのスタッツを考えても、サブの選手がピッチに立った時のパフォーマンスに試合ごとのバラつきがあったと思います。そして今年の前半はカップ戦がない状況で、普段サブの選手がJリーグと同じような状況でプレッシャーを感じながらプレーする環境がありませんでした」と、リーグ戦のみの日程になった要素にも触れた。

 5月28日のセレッソ大阪戦ではFWチアゴ・サンタナが負傷から復帰したものの、トップフォームとは程遠いプレーに終わった。一方で、横浜FC戦に向けて「チアゴの出場時間も必要だし、長倉幹樹も常にスタメンに入ろうと準備している。クラブW杯前の最後にどうすべきか考えないといけない」と、クラブW杯を念頭に置く部分と、直近のゲームで結果を出すための起用との狭間にある難しさも語った。

 クラブW杯に向け、浦和は米国で事前合宿を行う予定になっている。リーベルプレート(アルゼンチン)、インテル(イタリア)、モンテレイ(メキシコ)といった強豪とのゲームに向け、自分たちのやり方を貫くのか、相手との力関係を重視した準備を進めるのかについては「その質問への答えは、ミックスということになるでしょう。賢く、1試合1試合どうやって勝利できるように考えます」と話す。

 まずは出発前のラストゲームになる横浜FC戦を「ただの勝ち点3が懸かった1試合ではなく、全員がチームスピリットを見せながら戦うことによりクラブW杯へ向けての自信もつけ、さらに良い雰囲気で臨むことができるようになるだろう」と見据えた。好成績の残るホームゲームに勝利することで、精神的にも良い形で大舞台へつなげたいところだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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