低迷する古巣の現状「ちょっとショックですね」 神戸MFが心境吐露「のびのびプレーしてない」

扇原とエリキが言及
ヴィッセル神戸は5月21日のJ1リーグ第14節で横浜F・マリノスと対戦し、2-1で勝利した。この試合の先制点はMF扇原貴宏からのパスをFWエリキが受けて決めたが、2人はともに横浜FMでのプレー経験がある選手。横浜FMを離れた今、古巣が最下位に沈んでいることには心を痛めているようだ。
「内容が悪くても、勝ち切れるのは神戸らしくなってきた。勝ちながら修正していきたい。内容面ではもっと良くなれるというのは、試合が終わってからみんなで話していた。勝ちながらもっと良くしていきたい」と、この日の勝利を総括した扇原は、古巣との試合を終えて「サッカーはやっぱりメンタルが大事なんだなと、改めて思いました」と言い、ピッチ上で感じたことも続けた。
「最下位にいることより、マリノスらしくなくなっているのが、ちょっとショックですね。Jリーグで唯一無二のアタッキングフットボールをしていたチームだったので。そこからちょっとスタイルが変わって、選手がのびのびプレーしていないという意味でマリノスらしくないのはショックです。今日やっていても、みんなのびのびプレーしていないなというのは感じました。僕も残留争いを経験しましたが、勝ち点を1でも拾わないといけないという本当にすごい重圧なので。そういう重圧からくる変化もあるんでしょうけど、ちょっと前に在籍していた身からすると、ちょっと寂しい」
ゴールを決めた後、ゴールセレブレーションをしなかったエリキも「家族とも、今日の試合前に『神戸の一員として点を取るためにここに来たけれど、点を取っても派手に喜ぶことは控えたい』と話をしていたんです。僕にとっては大切な思い出のある、自分のサッカーのキャリアの一時期を過ごした大切な思い入れのあるクラブです。今はヴィッセル神戸でプレーしていますが、Jリーグでプレーする扉を開いてくれたのも横浜FMですから」と、2019年に初めて在籍したJクラブへの思いを口にした。
「もともと、自分は極端なくらい前向きな考え方の人間」というエリキは、現在は最下位に沈む横浜FMだが、ここからは順位を上げてくると予想する。「前にいるブラジル人トリオもそうですし、今日素晴らしいゴールを決めた喜田選手、松原(健)選手のように日本人選手も、自分たちで流れを変えられる個がそろっています。クラブも偉大で底力のあるクラブですから、必ず巻き返して良い順位でシーズンを終えると思います。ただ、僕らよりは下の順位になると思いますけどね(笑)」と、最後は冗談も交えて、横浜FMの復調を願った。
(河合 拓 / Taku Kawai)