「もう少し考えておかないと…」2点差追いつくも岩政監督は反省…ホーム3連勝逃す

追いつかれた長崎は6戦未勝利となった
北海道コンサドーレ札幌は、4月29日のJ2第12節でV・ファーレン長崎をホームに迎え撃ち2-2の引き分け。試合終了間際に追いついた試合展開に、札幌の岩政大樹監督は「もう少し考えておかないといけなかったと反省している」と話した。
札幌は勝利と敗戦を交互に繰り返す安定感のない戦いが続く一方、長崎も開幕6戦無敗のあとに5戦未勝利と調子を崩した状態で両者が激突した。前半から長崎が札幌ゴール前に迫る形を作り、前半35分にはゴール前でFWフアンマ・デルガドがフリーで合わせる決定機を得るも、札幌GK中野小次郎がファインセーブした。
それでも長崎は3分後に左サイドで鮮やかなパスワークを見せ、最後はFW増山朝陽がブロックに来た相手の股下を抜くシュートを流し込んで先制ゴールを奪った。さらに後半6分にも左サイドを切り崩し、中央へのクロスにMFマテウス・ジェズスがヘディングで合わせて追加点。2-0とリードを広げた。
ホームで意地を見せたい札幌は後半11分、クロスにハーフタイム明けから出場のFWアマドゥ・バカヨコがフリーで合わせるも大きく枠外に飛んでしまう。それでも後半31分、右サイドからのクロスのこぼれ球にFW近藤友喜が反応して蹴り込み1点を返した。さらに後半アディショナルタイム、厚みのある攻撃から最後は途中出場の19歳MF原康介が押し込んで同点ゴール。原はベンチサイドに駆け寄り、岩政監督と抱き合って喜んだ。試合は2-2の引き分けで終了した。
岩政監督は「展開としては後半勝負したかったが、それまでに2点取られたのは痛かった。僕も、もう少し考えておかないといけなかったと反省している。その後の選手たちの戦いぶりやサポーターの皆さんのおかげで何とか勝ち点1が取れた。2点追いつけたことも、ホームで負けなかったことも大きいと思う」と試合を振り返った。
そして、同点ゴールの原について「彼はああいうセンスというか、ゴールを取る感覚があるのでそれを期待した。采配が当たったというより、彼が応えてくれたと思う。サイドバックにもチャレンジさせたり、ボランチもやらせたり、いろいろなポジションをやらせている。それを積極的に取り組んでいることがつながったと思う」と、日々の取り組みも紹介しながら称えていた。
札幌は勝ち点1こそ積んだもののホーム3連勝とはならず、降格圏入りこそ免れたものの勝ち点13で低迷状態は脱せず。一方の長崎は勝ち点16としたが、逃げ切りに失敗したことで未勝利が6試合に伸びた。