久保建英躍動の“9秒間”…元代表が見ても「相当スゴい」 超絶ゴールを生んだ“顔の位置”【見解】
【専門家の目|太田吉彰】「あれだけトップスピードで顔を上げられたまま来られると…」
スペイン1部レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英が驚愕のパフォーマンスを披露した。現地時間11月28日に行われたUEFAヨーロッパリーグのリーグフェーズ第5節・アヤックス戦。スタメンで出場した久保の衝撃のゴールに元日本代表MF太田吉彰氏も「これは相当すごいです」と舌を巻いていた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)
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後半22分に先制点をアシストしていた久保が同40分、個人技でゴールをこじ開けた。ピッチ中盤付近の右サイドでボールを持った久保はドリブルで右サイドを駆け上がり、切れ込んでゴール方向へと突進した。相手選手4人に囲まれながらペナルティーエリアまで持ち込むと、左足でシュート。相手に当たってコースが変わったボールはそのままゴール左隅に転がり込んだ。
ここまで無敗を誇っていたアヤックスの守備陣を切り裂く衝撃的なプレーを太田氏はこう分析する。「相手のディフェンダーの寄せがなく、決断のスピードが早かった。縦方向に仕掛けたあと、スペースができたのを見て、一気にカットインしていくんですが、身体のブレがまったくない。ほぼずっと顔を上げたまま、顔の位置がほぼ変わらない状況でドリブルしているんですよ」。久保がゴール前まで持ち込んだドリブルの凄さに目を細める。
顔を上げたまま、トップスピードに乗って仕掛けたドリブルには、元代表選手の太田氏すらも驚く“難しさ”があるという。「あれだけトップスピードで顔を上げられたまま来られると、ディフェンダーも飛び込めない。ボールを見ていると、ドリブルしかないって相手は100%分かる。周りの選手の動きを常に顔を上げていて、ドリブルしかない、パスしかないっていう状況じゃなくて、何でもできるボールの持ち運び方をしている。それをトップスピードでできるって相当スゴいです。僕らだったら、もうこのトップスピードに入ったときは、ボールばかり見ちゃいますし、視野も相当狭くなります」。
かつてスピードを武器にした太田氏ですら、驚きを隠せないこの久保のゴールまでのプレー。ボールを持ってからゴールまで、わずか9秒間。「技術の高さが相当詰まったゴールです」と絶賛が止まなかった。
(FOOTBALL ZONE編集部)