ACL2試合9得点…浦和のゴールラッシュが起きた理由 選手の証言から浮かび上がるJリーグとの違い

李は特殊な戦術が効果的と明かす

 武藤は「スペース」という単語を強調した。これは、過去の戦いでも攻撃陣が強調してきた言葉の一つだ。ACLの日本人最多15ゴールの記録を更新中のFW興梠慎三も「ACLでは後ろに固めてこないので、スペースがあって攻撃しやすいことが多い」と話す。また、2戦連続でプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されたFW李忠成は、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督の特殊だと言われる戦術が海外クラブとの戦いでは効果的になると話していた。

「レッズのようなサッカーは海外ではあまり見ないので、相手は特に最初のうちに面食らうんじゃないですか。相手がビックリしてますからね」

 この日に対戦したFCソウルは、昨季ACL決勝トーナメント1回戦で激突。PK戦までもつれ込む激闘の末に浦和が敗れたが、当時の監督だったチェ・ヨンス氏から今季はファン・ソノン監督にスイッチしていた。監督としては初対戦となる浦和に対して、有効な対策を打つことができなかったことが浮き彫りになった。

 それでも、ペトロヴィッチ監督就任後に昨季までで3回臨んだACLで決勝トーナメントに進出したのは昨季のみ。その要因について、李は決定力の問題を話した。

「チームとして(得点を)取るべきところで取れた。特に前半は決定的な仕事をして、そして決められた。今までは、決められずに自分たちで難しくしていた」

 

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