日本の最新スタジアムに独1部ケルン社長も感銘 特有文化に驚き「ドイツでは考えられない」
ケルンのレヤェック社長「勉強させていただきました」
サンフレッチェ広島と育成業務提携を2027年まで延長したドイツ1部ケルンの社長であるマルクス・レヤェック氏とアカデミーダイレクターのルーカス・ベルグ氏が来日。4月10日には都内で記者会見に応じた。
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2人は7日に広島の新スタジアムである「EDION PEACE WING HIROSHIMA(エディオンピースウイング広島)」で行われたJ1リーグ第7節の湘南ベルマーレ戦(2-0)を観戦し、そのスタジアムにも「感銘を受けた」という。
レヤェック社長は「広島という町は独特な歴史があり、今回、初めて来日して改めてこの目で見て勉強させていただきました。スタジアムでは、仙田(信吾)社長が自らスタジアムツアーを行ってくださいました。何よりも、平和への願いが素晴らしく、大きく伝わってきました。ケルンに帰っても伝えるべきところだと思っています」と、人類史上初めて原子爆弾を投下された都市である広島の新スタジアムの強いメッセージを語った。
また、スタジアムとしての機能についても言及し、「たくさんのスタジアムを見て、勉強されたのがすぐに分かりました。例えば観客席の作りは、イングランド式の作り方でしたし、VIPルームも欧州と似た作り方をしています。たくさん研究されて作られたことを感じました。雰囲気もすごく良かったですし、スタッフのおもてなし、親切さにもビックリしました」と振り返り、最後に「試合後も本当に綺麗で、ゴミが1つも落ちていないことには驚きました。ドイツでは、考えられません」と、ファン・サポーターがゴミを自分たちで片づける風習に衝撃を受けた様子だった。
カタール・ワールドカップ(W杯)など、国際大会でもたびたび話題になる日本人サポーターのゴミ拾いだが、ベルグ氏も「試合後もしばらくスタジアムに残っていたのですが、スタジアムが本当に綺麗でした。観客がゴミを拾って帰るのは、驚くべきことです。清掃する人もいらなくなるだろうなと思いました」と、コメントした。
逆にドイツに当たり前にあって、日本のスタジアムに足りないものを聞いたが、ベルグ氏は「社長が答えている間に、しばらく考えさせてもらいましたが、良い答えができそうにありません。何もなかったからです。すべてがありました。行くまでの道からして、ドイツではカオスですが、街中のスタジアムにストレスなしで行くことができました。スタジアムに到着してからも雰囲気は素晴らしく、観客の熱気、歌や応援も素晴らしかった」と、絶賛した。
なお、ドイツはビールの本場だが、提供されていたビールについても「グッド!」と答えており、満足度は高かったようだ。
(河合 拓 / Taku Kawai)