“常勝軍団”の印象は「周りがそう見ているだけ」 鹿島“10番”柴崎岳がクラブの伝統継承に意欲

鹿島の柴崎岳【写真:(C)J.LEAGUE】
鹿島の柴崎岳【写真:(C)J.LEAGUE】

開幕戦はポポヴィッチ監督の下で名古屋と対戦

 Jリーグは今週末の開幕に向け、東京都内で「2024Jリーグ開幕PRイベント」を開催。鹿島アントラーズのMF柴崎岳は「鹿島はタイトルに向けてチャレンジする義務がある」と心構えを話した。

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 柴崎は青森山田高校から加入した2011年から16年まで鹿島でプレーし、スペインでプレーしたのちに昨年9月の鹿島復帰となった。今季、チームのキャプテンと選手会長を兼任し、背番号「10」を背負う。

 柴崎が鹿島でプレーした16年は、リーグ優勝後のFIFAクラブ・ワールドカップ(W杯)で準優勝したシーズンだった。しかし、それを最後に国内三大タイトルから遠ざかっている。18年にAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で初優勝を飾ったものの、苦しい時期を過ごしているのは事実だろう。

 鹿島も変革を目指し、Jリーグ創設以来なかったヨーロッパ人監督の招聘などの手も打った。昨季まではクラブOBの岩政大樹監督の下でより現代サッカーのトレンドに近づけるような狙いも見えたが、多くの成功体験を持つクラブだからこその難しさも垣間見えた。柴崎は「みんな何かを考えていい方向に導きたいと思っているけど、それが上手くいかないとそういう反応になってしまう。ただ、変えられるのは中にいる人だけ。そういうチャレンジをしていかないと掴めないし、それを止めたら可能性もなくなってしまう」と話した。

 柴崎は「鹿島はタイトルによって周りとの関係性を高めてきたと思う。それがすべてとは言わないけど、鹿島はタイトルへの思いが強い」と話すが、『常勝軍団』というフレーズについては、「周りがそう見ているだけ」と話す。そして、「鹿島はタイトルに向けてチャレンジすることが義務付けられている。タイトルに向けて、日常、練習から勝利を追求するのがアントラーズ」とクラブの伝統と文化を話した。

 今季、Jリーグでも指導経験のあるランコ・ポポビッチ監督が就任するが、一方で柴崎は「アントラーズらしい試合もサポーターの皆さんに感じてほしい。言語化できないそういう部分も育ててきた」と話し、伝統との融合も要素に挙げた。

 開幕戦では2月23日にアウェーで名古屋グランパスと対戦する。1993年のJリーグ創設年と同じ開幕カードになるが、復活を印象付けるような試合になるか注目される。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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