日本サッカーと大きな違い? 韓国、国内TV視聴率が上昇…母国考察「予想以上」「熱狂的」

韓国はベスト4で敗退【写真:ロイター】
韓国はベスト4で敗退【写真:ロイター】

視聴率上昇の理由「韓国人選手の認知度の向上」と指摘

 ユルゲン・クリンスマン監督の率いる韓国代表は、アジアカップベスト4敗退が決定した。現地時間2月6日の準決勝でヨルダン代表と対戦し、0-2で完敗。64年ぶりタイトル獲得とはならなかった。そんななか母国メディアは、大会の国内注目度が高かった点を紹介している。

 韓国はソン・フンミン(トッテナム)、イ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)、キム・ミンジェ(バイエルン・ミュンヘン)、ファン・ヒチャン(ウォルバーハンプトン)など欧州でプレーする選手を擁し、優勝候補の一角だった。

 しかし大会グループリーグでは、1勝2分と苦戦。E組2位で通過し、決勝トーナメントへと進んだ。トーナメント1回戦でサウジアラビア代表とPK戦までもつれる死闘を繰り広げ勝利(1-1:PK4-2)。続く準々決勝でオーストラリア代表を延長戦の末2-1で撃破した。

 迎えた2月6日の準決勝。相手は今大会グループリーグ第2節(2-2)でも戦ったヨルダン。試合は前半を0-0で折り返すも、後半8分にヨルダンが先制すると、同21分に追加点を挙げる。韓国は終盤に猛攻を仕掛けるも1点が遠く、0-2で敗戦となりベスト4で大会を終えた。

 韓国紙「スポーツ朝鮮」は、「こんなサッカーアジア杯はなかった!」と今大会をデータで振り返る。「かつてとは比べものにならないほど熱狂的だった」と指摘し、その例として「韓国でのテレビ視聴率は予想を上回った」ことを報じた。

 記事によれば、韓国の初戦バーレーン戦は19.7%を記録。第2戦のヨルダン戦は21.8%、第3戦のマレーシア戦は22.2%だったという。これらは「3試合とも視聴率のゴールデンタイムだった」点も功を奏したが、「さらに驚くべきは、ラウンド16のサウジアラビア戦だ」と、トーナメント1回戦の視聴率を挙げた。

「死の時間帯」である午前1時に始まったこの試合の視聴率は14%を記録。準々決勝のオーストラリア戦は午前0時30分スタートにも関わらず22.2%だったという。また「サッカーファンが熱狂しているのは韓国の試合だけではない」と続け、「準々決勝の日本対イラン戦の韓国視聴率も5.2%をマークし、決して低くはなかった」ことも伝えている。

 こうした韓国での視聴率変化の理由として、同紙は「韓国人選手の認知度の向上」を挙げた。「アジアカップの各チームは以前に比べれば成績を伸ばしているが、それでもワールドカップやユーロに比べれば見劣りすることは認めざるを得ない。韓国のファンは成績だけに熱狂しているわけではない」と言及し、スター選手のメディア露出の増加を指摘した。

「ソン・フンミン(トッテナム)とイ・ガンイン(パリ・サンジェルマン)は、今や誰もが知るレベル。2人のビッグスターは毎日、広告を通じてファンの目に触れている。その上、ファン・ヒチャン(ウォルバーハンプトン)とチョ・ギュソン(FCミッティラン)はテレビ番組に出演し、日常生活を公開。サッカー界の認知度を上げるには、これ以上のものはない」

 また「SNSのフォロワーも大幅に増えている」とソーシャルメディアの力の大きさも取り上げつつ、韓国のサッカー人気について迫っていた。

 ちなみに日本では今大会アジアカップにおいて、グループリーグ第2節イラク代表戦(1-2)と準々決勝イラン代表戦(1-2)の2試合のみ地上波で放送。勝ち上がっていれば準決勝と決勝も放送予定だったが、テレビで視聴できた試合は結果として2試合のみとなっている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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