韓国スターを苦しめたサウジ“常習犯”の蛮行 メッシやロナウドも…現地指摘「新たな犠牲者」

ソン・フンミンと競り合うアリ・アル・ブライヒ【写真:Getty Images】
ソン・フンミンと競り合うアリ・アル・ブライヒ【写真:Getty Images】

韓国はサウジアラビアを下しベスト8進出

 韓国代表は現地時間1月30日、決勝トーナメント1回戦でサウジアラビア代表と対戦し、1-1で迎えたPK戦を4-2で制した。ベスト8進出を果たした韓国は、後半アディショナルタイムに同点弾を決める劇的な展開となった一方、試合中にエースのFWソン・フンミンが相手選手に髪をわし掴みにされる事態に波紋が広がっている。現地メディアは「ソン・フンミンもアル・ブライヒの新たな犠牲者に加わる」と見出しを打ち、サウジアラビアDFアリ・アル・ブライヒの“問題児ぶり”を指摘している。

 日本がバーレーンを3-1で下し、準々決勝進出を遂げる前日、韓国はサウジアラビアとの大一番をPK戦の末に競り勝ち、同じく準々決勝に駒を進めていた。敗色濃厚のなかで後半アディショナルタイムにFWチョ・ギュソンが劇的な同点弾を叩き込み、勢いそのままにPK戦を4-2で制した。

 一方、延長前半6分にサウジアラビアの選手が唖然とさせるような蛮行に出る。コーナーキックの場面でアル・ブライヒがFWファン・ヒチャンを殴打し、転倒させる。主審がイエローカードを提示しなかったことに対し、主将のソン・フンミンが抗議すると、事の“元凶”であるアル・ブライヒがいきなり突き飛ばし、髪をわし掴みにする驚きの行動を見せた。

 UAE(アラブ首長国連邦)メディア「アル・アイン・ニュース」は「ソン・フンミンもアル・ブライヒの新たな犠牲者に加わる」と見出しを打ち、「ソン・フンミンがアル・ブライヒを意にも介さなかったことが彼の逆鱗に触れ、不可解なことに韓国のキャプテンの髪をわし掴みにした」と指摘しつつ、問題児アル・ブライヒの“常習性”に言及している。

 記事では、「アル・ブライヒがこのような振る舞いを見せたのは今回が初めてではなく、以前にもサッカー界のレジェンドであるメッシやC・ロナウドにも、さまざまな状況で攻撃性を示していた」と、過去にはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシやポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドに対しても問題行動を起こしていたことを明かした。

 乱闘騒ぎになっても不思議ではない場面だったが、「アル・ブライヒの無礼な行為にもかかわらず、韓国のキャプテンは落ち着きを払い、アル・ブライヒへの反発は示さなかった」と、ソン・フンミンは怒りを露わにする事なく大人の対応を見せたことで、事なきを得たことを説明。アル・ブライヒの振る舞いは、今後も新たな問題を生む可能性がどうやら高そうだ。

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