運命のJ1昇格PO決勝へ…清水MF乾貴士「勝つイメージしかない」 東京Vとの決戦へ決意表明

清水でプレーする乾貴士【写真:徳原隆元】
清水でプレーする乾貴士【写真:徳原隆元】

東京ヴェルディとのJ1昇格プレーオフ決勝に向け会見実施

 清水エスパルスは、12月2日にJ1昇格プレーオフ決勝で東京ヴェルディと対戦する。2023シーズンのJ2リーグ戦を4位で終えたことで、勝利しなければJ1に昇格できないという状況で迎える試合に向けて、清水の元日本代表MF乾貴士は「楽しむだけではなく、気持ちも込めたプレーをしていきたい」と決意を語った。

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 J2最終節を2位で迎えた清水だったが、勝てば自動昇格が決まる水戸ホーリーホック戦で1-1のドローを演じ、同じ静岡県に本拠地を置くジュビロ磐田に2位の座をさらわれ、シーズン最終順位を4位に落とした。それでもJ1昇格プレーオフ準決勝では、J2で5位となったモンテディオ山形とスコアレスドローを演じ、決勝の舞台まで勝ち上がってきた。

 2023シーズンを締め括る最後のゲームとなるJ1昇格プレーオフ決勝に向けて、試合前の公式オンライン会見に臨んだ乾は「最後の本当に大事な試合になります。自分たちのほうが年間順位も下だったので、チャレンジャー精神でしっかりすべてをぶつけて、最後に勝って、みんなで笑って、昇格したいなと思います」と、切り出した。

「勝つイメージしか、今はしていない」という乾は、「それを実現できるだけの練習も、この1週間してきました。あとはそれをしっかり試合に出せるように、みんなでやっていくだけかなと思っています」と、プレーオフ準決勝が終わってからの準備も順調であることを強調した。

 2018年のロシア・ワールドカップでも、重要な働きを見せた乾には、この大舞台でも活躍が期待される。決勝で見せたい自分自身のプレーについては「いつもどおりなんですけど、自分自身も楽しみたい。こういう舞台に立てることは、すごく楽しみなこと、なかなか経験できることではないので」と、普段どおりの心持ちで臨む姿勢を見せつつも、「ただ、勝つことが今はすべてなので。自分たちが目指しているところはJ2ではなくJ1なので、その舞台に帰るために、前半の最初から全力で、自分自身が楽しむだけではなくて、本当に気持ちを込めたプレーをしていきたいなと思います」と、コメントした。

元同僚との対峙へ本音「ちょっと大人しくしてもらいたい」

 これを横で聞いていた秋葉忠宏監督から、「点を取ってくれると思います」という言葉をかけられて、笑顔を見せた乾は、この試合のポイントを問われると「先制点だと思います」と言い、「先制点を取れるか取れないかで、すごく変わってくると思います。ヴェルディさんは本当に粘り強い守備も特徴なので、そこをどうこじ開けていくかが大事だと思っています」と、シーズンを最少失点で終えた東京Vへの警戒心を続けた。

 東京Vにはセレッソ大阪時代のチームメイトでもあるMF中原輝も所属している。プレーオフ準決勝のジェフユナイテッド千葉戦(2-1)でも先制ゴールを挙げる活躍を見せた元チームメイトについては、「ちょっと大人しくしてもらいたい」と、言及した。

 対戦チームも同席した会見では、東京Vの城福浩監督も、「各ポジションのこのレベルは、誰が見ても抜きんでているチーム。そういうタレント揃いのチームの中でも、ピッチのなかで、ピッチ上の監督として君臨できる乾選手に躍動されると、なかなか難しいと思うので、そこはチームみんなでしっかり抑えながら、我々にとっての良い結果を手繰り寄せたい」と、名指しで『乾封じ』を試合のポイントの1つに挙げたが、経験豊富なアタッカーは、どんなプレーを見せてチームを牽引するだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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