マタは「マンUでは不運だった」とモイーズ監督を擁護 親友のソシエダMFが明かす

ひそかな支援者
 マンチェスター・ユナイテッド(マンU)のスペイン代表MFファン・マタが、現在はレアル・ソシエダを率いているデイビッド・モイーズ前監督の昨季の解任劇を不運と同情しているという。英一般紙「ガーディアン」で、ソシエダの元U-21スペイン代表MFエステバン・グラネロが語った。
 モイーズ氏は11月、スペイン2部降格圏ギリギリで戦うソシエダの新監督に就任した。そこで、チームの中心選手であるグラネロは親友に情報収集したという。
「モイーズに関してファン・マタと話したんだ」
 マタとは、レアル・マドリードの下部組織や、スペインのユース代表などでチームメートの間柄だった。グラネロは、ここで親友がモイーズ解任を嘆いていることを明らかにした。
「ファンはすごく高く評価していたよ。ビッグクラブはああいうもの。巨大なメディアからのスポットライトが当てられ、すぐに批判されてしまう。ファンは僕にミスター(監督)は不運だった。もっと彼に対するあとちょっとの辛抱強さがあっても良かったのではないか、と話していた。結果的には我々ラ・レアル(ソシエダの愛称)にとっては良かったね。彼が監督になってくれたのだから」
 マタは今年1月、モイーズ監督の熱烈な要請でチェルシーからマンUに当時のクラブ史上最高の移籍金で加入した。今季開幕当初はチームの不振の矢面にも立たされ、大補強の影響で放出の可能性も浮上したが、現在は主力として活躍している。
 そんな司令塔は、モイーズ監督との早すぎる別れを惜しんでいるという。
 モイーズ監督のクロスとロングボールを多用する独特な戦術は、マンUではハレーションを起こした。5月にモイーズ監督は職を解かれ、チームは昨季7位に終わった。今季の欧州カップ戦に参戦できない状況も生んだ。
 現在指揮を執るルイス・ファン・ハール監督は、今夏の移籍市場で1億5000万ポンドの巨額資金をつぎ込み、大型補強を敢行した。アルゼンチン代表MFアンヘル・ディ・マリアらタレントを加えた分、勝ち点も重ねるようになってきた。だが、ロングボール主体のサッカーに終始する試合も目立つ。実際の戦術面は、ベルギー代表MFマルアン・フェライニのパワーと高さに頼る部分もあり、さほどモイーズ監督時代と違いはない。
 マンU在任時も、解任後も何かとマンUでの働きを批判されることの多かったモイーズ監督だが、ひそかに支持者も存在した様子だ。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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