浦和GK西川が攻撃参加→ゴールがら空き 劇的V弾の神戸FW「賢い」“居残り作戦”に監督喝采

神戸の大迫勇也【写真:徳原隆元】
神戸の大迫勇也【写真:徳原隆元】

首位の神戸、敵地で貴重な勝利 後半ATに大迫が劇的な勝ち越しゴール

 ヴィッセル神戸は11月12日のJ1第32節で、浦和レッズとのアウェーゲームに2-1の勝利を収めた。試合終了間際に決勝ゴールを決めたFW大迫勇也について、吉田孝行監督は「GKが出ているという判断でサコ(大迫)が前に残っていた」と話した。

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 神戸は前節終了時点で勝ち点62。2位の横浜F・マリノスに同2差、浦和に同8差をつけている状況でキックオフした。MF山口蛍の復帰は間に合わず、DF酒井高徳をダブルボランチの一角に起用。後半27分にDFマテウス・トゥーレルのゴールで先制するも、「6分」の表示があった同アディショナルタイム(AT)突入直後に浦和FWホセ・カンテに同点ゴールを奪われた。

 そしてそのATが4分から5分が経過した時に、浦和が右サイドの低い位置でフリーキックを獲得。MF中島翔哉がキッカーに向かい、GK西川周作が攻撃参加した。そこで中島からファーサイドの西川に向けたキックをGK前川黛也がキャッチすると、前川は素早く前につないでボールを受けた大迫が無人のゴールとはいえ距離のあるシュートを流し込んだ。これが優勝争いの中で大きな勝ち点3を得て、勝ち点65に伸ばす決勝点になった。

 試合後の記者会見に出席した吉田監督は、開口一番で「まだ興奮状態ですが、選手たちが最後まで諦めずに戦ってくれて、最後はみんなの気持ちで取ったゴール。勝ち点3を取って帰れることを嬉しく思う」と話した。

 そして、決勝ゴールについて「追いつかれたのも終了間際で声をかける時間もなかったけど、選手たちが諦めなかった。浦和の選手たちも勝ちたい気持ちで西川選手が前に出たと思うけど、GKが出ているという判断でサコ(大迫勇也)が前に残っていたのも良かったと思う。(指示は)出してないです。過去の試合でもビハインドで時間がない時に残っていたこともあった。先ほど話していたのを聞いていると、西川選手が上がっていったのを見て残っておこうと思ったと。そこは賢さだったと思う。前川も残っていたことを見ていたし、素晴らしいキックだった」と、大迫と前川の判断を称えた。

 他会場で1時間早くキックオフした2位の横浜F・マリノスは勝利して勝ち点を63としていた。引き分けると勝ち点で並んで得失点差で2位に落ちることがハーフタイム時点で吉田監督には分かっていたが、ピッチに向かう選手には伝えなかったとして「もともとマリノスは残り3試合を勝ってくるだろうと思っていた。そこに目を向けるのではなく、自分たちが勝ち続ければ目標に手が届く。そこにフォーカスしている。おそらくマリノスさんは(残り2試合を)2勝すると思うし、自分たちが1試合、1試合を戦って勝つだけだと思う」と、2位の動向を気にすることなく自力優勝へのフォーカスを当てていた。

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