波紋を呼んだ韓国の“1チーム12人プレー”状態 サッカー連盟は没収試合の要請を却下「審判責任の領域で発生」

浦項スティーラースが6分間を12人でプレー【写真:Getty Images】
浦項スティーラースが6分間を12人でプレー【写真:Getty Images】

韓国サッカー連盟は全北現代の異議申し立てを棄却

 韓国1部Kリーグの第35節、浦項スティーラース対全北現代モータース戦で交代のミスにより、浦項が12人の選手がピッチ上に立った状態で約6分間にわたってプレーが続く事態が起こった。全北現代はKリーグの競技規定違反として、異議申し立てを行ったが、韓国サッカー連盟は没収試合の要請を却下したという。韓国紙「ソウル経済新聞」が伝えた。

 浦項は前半26分、DFキム・ヨンファンが負傷によりグラウンド外での治療へ。DFシン・グァンフンが用意したが、審判が掲げたボードには、キム・ヨンファンではなく、FWキム・インソンが表示された。

 しかし、誰も交代の異変に気付かずに試合は再開。浦項はシン・グァンフンを含めて12人の選手がピッチ上に立った状態で、約6分間にわたってプレーが続き、その後、審判団が状況を把握して両軍に事情を説明することになった。

 試合は1-1のドローで終了。ただ、全北現代は選手交代の認識を誤った浦項に対して、Kリーグの競技規定違反として異議申し立てを行った。

 韓国サッカー連盟による審査次第では、没収試合となり、結果も0-3になる可能性が報じられていたが、韓国サッカー連盟は11月7日、「審判責任の領域で発生したもの」として全北現代の没収試合要請を棄却したという。

「先月28日、全州ワールドカップ競技場で行われたKリーグ第35ラウンドの全北と浦項の試合結果を没収試合で浦項の0-3負けに訂正すべきだという全北の異議申し立てを受け入れないことにした」

 規定上、出場資格のない選手がプレーしたという理由による主張だったが、韓国サッカー連盟は「審判団は負傷でピッチの外に出ていたキム・ヨンファンを交替する選手と勘違いし、キム・インソンをピッチから出さずにシン・グァンフンを入れた状態で試合を進めた」とし、「その後、審判団が間違いを認識して前半31分頃にキム・インソンをピッチから出して試合を続行した」と説明。「キム・インソンとシン・グァンフンはKリーグの試合規定上、無資格選手に該当しない」として、全北の没収試合申し立てを受け入れないと決めたとしている。

 記事では、「交代選手をきちんと確認して選手をピッチから出したあとに投入する手続きは審判の責任の下で行われる過程だが、審判がキム・インソンを出さない状態でシン・グァンフンがピッチに入ったのは審判が規則に違反した結果だというのが連盟の説明」だと伝えていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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