仏リーグで起きたチームバス襲撃 試合は延期、リヨン監督が大量流血で顔面負傷「暴力行為を強く非難する」
グロッソ監督が負傷し、試合は延期に
フランス1部では現地時間10月29日のリーグ・アン第10節マルセイユとオリンピック・リヨンの試合が中止になった。スタジアム入りしようとするリヨンのチームバスをマルセイユのサポーターが襲撃し、石を投げるなどしてファビオ・グロッソ監督が流血した状態でスタジアムに到着してバスを降りる衝撃的な事態になった。
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マルセイユのホームで開催される予定だった試合、プライムビデオのフランス版は側面のガラスに穴が開いてしまっている状態でリヨンのチームバスが入ってくる映像を公開した。投げ込まれたものか、割れたガラスなのかなど定かではないが、顔面から流血しているグロッソ監督は到着してすぐにストレッチャーに乗せられてスタジアムの医務室へ運び込まれた。レポートによると、この試合の実施について協議が行われたがリヨン側は試合の実施に強く反対したとのことだ。このような事態では試合中止は止むを得なかった。
フランス紙「ル・パリジャン」は、マルセイユのパブロ・ロンゴリア会長による「完全に容認できない」という主張を報じた。ロンゴリア会長は「まず、私はグロッソに起こったことは容認できないことだと考える。軽率だ。試合を台無しにすること、スタジアムが満員で6万5000人の観客がいるときにそんなことを、そしてこの人物はスタジアムの外であんな振る舞いをした。私は怒っているし、呆れている。あのようなことは、サッカー界でも社会でもあってはならないことだ」と話している。
また、マルセイユはクラブとして「リヨンのファビオ・グロッソ監督の一日も早い回復を願うとともに、この暴力的な行為を強く非難する。一握りの軽率な人間のせいで、今夜の試合は台無しになり、6万5000人のファンがサッカーを観戦する機会を奪われた。クラブはリーグ機構が下した決定に従うとともに、10月29日に予定されている試合ができるだけ早く、可能な限り最高のコンディションで、ベロドロームで開催されるよう、全力を尽くす」との声明を発しているという。
元日本代表DF中田浩二氏や浦和レッズのDF酒井宏樹がプレーしたことでも知られる南フランスの名門クラブは、サポーターの熱量でも世界的に有名でもある。しかしながら、そうした表現では済まされないような事態が起こってしまった。