川崎、ACLでの不可解“PK献上”判定は「ノーファウル」 日本代表OBが断言「突っ込んでくる相手から身を守るパターン」【見解】

川崎のPK判定に日本代表OBが異論【写真:2023 Asian Football Confederation (AFC)】
川崎のPK判定に日本代表OBが異論【写真:2023 Asian Football Confederation (AFC)】

【専門家の目|栗原勇蔵】チョン・ソンリョンのプレーは自らを守る正当判断

 川崎フロンターレは10月24日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第3節パトゥム・ユナイテッドFC戦で4-2と勝利したが、試合終盤に川崎がPKを与えたシーンの判定が物議を醸した。元日本代表DF栗原勇蔵氏は「ノーファウルだと思います」と見解を示している。

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 試合は序盤から川崎が支配する展開が続くと、前半14分にFW遠野大弥のゴールで先制に成功。しかし、前半アディショナルタイムに追い付かれ、1-1で折り返した。

 後半に入っても川崎が試合を優位に進めると、同7分MF橘田健人、同23分FWマルシーニョ、同32分にDF大南拓磨が追加点を奪い、4-1とリードを広げた。後半37分に1点を返されるも4-2で逃げ切り、川崎が3連勝で首位をキープしている。

 そのなかで、終盤に川崎がPKを与えたシーンに注目が集まっている。裏への浮き球のパスを、自陣ペナルティーエリア内で川崎GKチョン・ソンリョンがキャッチ。その際、パトゥム・ユナイテッドMFライハン・スチュワートがチョン・ソンリョン目掛けて勢い良く向かってきたため、防衛のため膝を上げて衝突。すると主審はPKと判定し、チョン・ソンリョンにイエローカードを提示した。

 SNS上でもさまざまな声が上がっていたが、元日本代表DF栗原氏は「ノーファウルだと思います」と判定について見解を述べる。

「膝の先端を当てに行っていれば、PKになる可能性もあるとは思いますけど、突っ込んでくる相手選手から身を守るパターンなので、ファウルではないですよね。ACLの判定に関して言えば、海外ではホームの声援に審判が呑まれてしまうことがよくありましたけど、最近はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)があるのでかなり改善された印象です」

 元選手の目には、チョン・ソンリョンのファウル判定は厳しく映ったようだ。

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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