浦和がリーグ3位浮上! 後半カンテ退場もG大阪を3-1撃破…V争いに踏みとどまる

退場者を出すも浦和がG大阪相手に勝利【写真:徳原隆元】
退場者を出すも浦和がG大阪相手に勝利【写真:徳原隆元】

ACLの中国遠征から中4日、アウェーでG大阪と対戦

 ガンバ大阪が浦和レッズをホームに迎え撃った9月24日のJ1第28節は、後半に浦和が退場者を出すも10人になってから2点を奪い3-1で勝利した。この結果、勝ち点49に伸ばして3位に浮上している。

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 両者はルヴァンカップの準々決勝で対戦しているため、今月に入って3回目の顔合わせ。浦和が連勝しているだけに、G大阪もホームでリベンジを期す。一方の浦和はAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の中国遠征でのゲームから移動込みで中4日と厳しい日程で迎える一戦になった。

 序盤は浦和が攻め込んだが徐々に試合が落ち着くと前半16分、G大阪はDF黒川圭介が左サイドから縦に突破。MF小泉佳穂を振り切ると、DF酒井宏樹を前に一気にスピードアップして酒井のファウルを誘い、フリーキックを獲得した。ここでキッカーはFW宇佐美貴史が務めると、ペナルティーエリアの角よりもサイドよりの角度から意表をついてニアサイドを直接狙った。これがGK西川周作の逆を突き、鮮やかな先制ゴールになった。

 一方の浦和は失点後も慌てずにゲームを進めると前半29分、右サイドで複数人が関わっての攻撃からペナルティーエリア内のFWホセ・カンテにボールが渡ると、カンテは大きく反転して右足シュート。これがG大阪のDFに当たると急角度にコースが変わり、GK東口順昭の逆を突いてゴールに吸い込まれた。カンテは20日のACL武漢三鎮(中国)戦で試合終了間際に同点ゴールを奪ったところから公式戦2試合連発になり、前半はこのまま1-1で終了した。

 この試合で事件が起こったのは後半4分、浦和がゴールキックでGK西川周作が最前線に入れるとカンテがボールを受けようとしたところで背後から厳しいプレッシャーを受けた。そこで流れたボールにMF安居海渡が抜け出そうとしたところでもファウルと判定される場合もありそうなプレーでストップされたが、荒木友輔レフェリーはいずれもノーファウルとした。それによってG大阪ボールになり最終ラインからドリブルで持ち上がろうとしたタイミングで、判定に不満を持っていたカンテが明らかにユニフォームを引っ張って止めてしまい、そのファウルをきっかけに両軍が騒然とする状況になった。

 最終的に落ち着きを取り戻して、荒木レフェリーがアシスタントレフェリーと確認を行い、さらにビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)との交信のあとにオンフィールドレビューが実施されると、G大阪の宇佐美貴史とカンテが対立した場面でカンテが宇佐美に頭突きをしている映像が映し出された。ほかにも騒然とした状況の中でピッチに倒れ込んだ選手もいたが、確認があったのはこのワンシーンのみ。事態の発生から判定の確定まで10分近くかかったのち、荒木レフェリーの判定は宇佐美にイエローカード、カンテにレッドカードとなった。

 浦和のマチェイ・スコルジャ監督は小泉とMF関根貴大に代えてFWブライアン・リンセンとFW髙橋利樹を投入。4-4-1の形に整理した。すると後半23分、右サイドからのクロスに左サイドハーフに入っていた髙橋が走り込んでヘディングシュートを決めた。今季に向けJ2ロアッソ熊本から移籍した髙橋の移籍後初ゴールで、10人の浦和がリードを奪った。

 しばらくG大阪が一方的に攻め込んで浦和が耐える時間帯が続いたが後半40分、G大阪が自陣からのビルドアップでミスをするとボールは安居へ。安居は素早くリンセンへスルーパスを通し、ペナルティーエリア内に切り込んだリンセンがGKとの1対1を決めて3-1とした。10人になってからの2ゴールでG大阪を突き放しての勝ち点3を得た浦和は、優勝争いに踏みとどまった。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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