ゲルト・エンゲルス氏が日本とドイツについて言及

　森保一監督率いる日本代表は、現地時間9月9日（日本時間10日未明）にドイツのヴォルフスブルクで、ドイツ代表と国際親善試合を行う。昨年のカタール・ワールドカップ（W杯）で劇的勝利を収めた相手との再戦になるが、日本のクラブで指揮を執った経験を持つドイツ人のゲルト・エンゲルス氏は「日本は昨年のW杯より強いと思う」と語っている。ドイツの高級紙「ターゲス・シュピーゲル」が伝えた。

　ドイツはW杯で優勝4回を誇る強豪だが、カタールW杯では日本に1-2で敗れるなど、グループリーグ敗退。さらに、W杯後の親善試合の成績は1勝1分3敗と大きく負け越し。ハンジ・フリック監督率いるチームは、来年に自国で開催される欧州選手権（EURO）に向けて暗雲が漂っている。

　9月シリーズでは日本（9日）、フランス代表（12日）と対戦するなか、横浜フリューゲルス、ジェフユナイテッド市原（現千葉）、京都パープルサンガ（現京都サンガF.C.）、浦和レッズ、モザンビーク代表、INAC神戸レオネッサで指揮を執った、ドイツ人のゲルト・エンゲルス氏は、「昨年のW杯よりも強いと思う。Jリーグ勢数人を除けば、ほとんどがヨーロッパで活躍している。つまり、選手たちは時差ぼけもない。日本は技術が高く、規律があり、常に合理的なゲームプランを持っている。何よりもそれを予測するのが困難だ」と日本代表について語った。

　エンゲルス氏は、日本代表を率いる森保一監督との関係について、「友達だと言うのは言い過ぎ」と断ったうえで、「でも、時々試合前に『頑張って』とメッセージを送る」と説明。昨年のカタールW杯の結果が、今回の一戦にどのように作用するかも見解を述べている。

「W杯での勝利の記憶は、日本にとってはそこまで大きなことではない。彼らはドイツに来て、失うものは何もない。ドイツにとっては？　小さな復讐さ。少なくとも、私なら指導者としてそうやってアプローチする」

　ドイツは日本、フランスと連勝を飾ることができれば、失いかけた自信を取り戻せるかもしれない。