ピッチに姿を見せた猶本が代表で登壇

　日本女子サッカーのプロリーグ「WEリーグ」は8月26日に、WEリーグカップのグループステージ初戦が各地で行われて2023-24シーズンの公式戦がスタートする。浦和駒場スタジアムでは、昨季のリーグ王者の浦和レッズレディース（浦和L）がジェフユナイテッド千葉レディース（千葉L）と対戦する。

　試合前に今夏開催の女子ワールドカップ（W杯）になでしこジャパン（日本女子代表）として出場した選手がピッチに姿を見せ、両クラブを代表して浦和のMF猶本光が「ここでの成長が世界の舞台での活躍につながっていたと思います」と語った。

　オーストラリアとニュージーランドで共催の女子W杯で、なでしこジャパンはグループステージを3戦全勝で突破。決勝トーナメント1回戦でノルウェーに勝利するも、準々決勝で惜しくもスウェーデンに敗れた。両クラブでは、浦和LからDF石川璃音、DF高橋はな、猶本、MF清家貴子の4選手、千葉LからはFW千葉玲海菜がメンバー入りし、全選手が試合に出場した。

　この5選手がウォーミングアップの開始前に姿を見せ、5選手を代表してグループステージ第2戦のコスタリカ戦で先制ゴールを決めた猶本が挨拶を行った。「いつも応援ありがとうございます。W杯でのなでしこジャパンの応援ありがとうございました。なでしこジャパンは残念ながらベスト8で敗退してしまいました。ベスト8の壁は小さく見えるかもしれないですけど、それが大きな壁、大きな差なんだなと痛感してきました」と大会を振り返った。

　ここで「ちょっと見ます」と手元からメモを取り出して会場の笑いも誘った猶本だが、「準決勝、決勝を見て、この先なでしこジャパンがベスト4、メダル、優勝を狙っていくにはもっともっと大きな壁を越えていかなければいけないんだなと感じます。今回感じたことを自分の中に刻んで、それぞれの場所で成長してこれからの日本女子サッカーのレベルアップにつなげたいと思います。W杯ではたくさんWEリーガーが出場しました。いつもピッチで見てくれているようなプレーとか、ここでの成長が世界の舞台での活躍につながっていたと思います」と、スタートから3シーズン目に入ろうというプロリーグの創設が全体のレベルアップにつながっているという実感を言葉にした。

　これが今季の公式戦初戦、女子W杯後では初の国内ゲームになることからも、「今回のW杯を見て女子サッカーに興味を持ってくれたお友達、同僚の方、近所の方をぜひスタジアムに誘って連れてきてください。私たちは、また来たいと思ってもらえるようなプレーを披露できるように今シーズンも戦っていきます。みんなでWEリーグから女子サッカーを盛り上げていきましょう」とメッセージを送っていた。