横浜FM、名古屋戦の西村&ヤン・マテウスの“転倒”でPKは? 識者が解説「基準として一貫している」

横浜FM対名古屋の接触シーンを検証(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
横浜FM対名古屋の接触シーンを検証(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

DAZNの「Jリーグジャッジリプレイ」で議論された

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、7月8日のJ1リーグ第20節名古屋グランパス対横浜F・マリノスが取り上げられた。ここでは横浜FMの攻撃に対して名古屋のファウルがあったか否かが議論された。

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 まずは前半2分、横浜FMのMF西村拓真にペナルティーエリアすぐ外の中央でパスが通ったところ、DF河面旺成と接触があったように見えるプレーで転倒した。続く前半17分、横浜FMはペナルティーエリア内の右サイドでFWヤン・マテウスがパスを受けたところ、MF森下龍矢と接触があったように見えるプレーで転倒。この2つのプレーについて、荒木友輔レフェリーはいずれもファウルを採用せず、御厨貴文VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入もなかった。

 ゲスト出演した元日本代表FW佐藤寿人氏は、「最初のプレーは素晴らしいパスから西村選手が相手の前にポジションを取った。多少のコンタクトはあったと思うが、ここまで倒れるほどかどうかというのが解説席から見たイメージだった」とコメント。そして「2つ目の方がどちらかというと、PKになるのではないかと。VARが介入して確認されるのではないかと解説していた。ヤン・マテウス選手の素晴らしいランニングで、対応した森下選手からすると想像以上のスピードで体が前に入ってきたので、自分の感覚とは違う形で足を出してボールにチャレンジした。どちらが先にボールを触ったのがポイントかなと思うが、マテウス選手だったので」と、プレーの印象を話した。

 同じくゲスト出演した、ジェフユナイテッド千葉でプレーした元日本代表の双子の兄・勇人氏は「僕は守備側の当事者だと思って見させてもらっているけど、最初のシーンだと先手を取られている。ボールと相手がゴールに向かっている状態で横からというよりは背中から手が入っているので、ジャッジが変わってもおかしくないと思う。横からならノーファウルだと思うけど、後ろからですから」と話した。そして2つ目の場面については「僕はペナルティー、PKだと思います。名古屋のDFの体の向きが良くない。最終的に相手に向かっていて右足を出している。本来なら、ゴールに向かう守備をすれば左足で当てることができた。相手に向かうことで右足を出さざるを得なかった」と話している。

 また、寿人氏は「河面選手が左ひじを上げているが、それを伸ばす動作がなくそのまま引っ込めるような。コンタクトはしているけど押す力は働いていないのではないか」と、最初のシーンの接触の程度についてコメントした。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「あまりこういう場で好みを言うのは良くないと分かっているが、僕は現役時代がこういうスタンスだったので、荒木さんの判断基準や解釈は好きだしフォローしたい。ただ、ほかのレフェリーがこの判断基準でできるかというと、印象ですけど(ファウルの笛を)吹くレフェリーが多いと思う」と話す。

 一方で、判定の一貫性という観点から家本氏は「ポイントはこの試合の一貫性だと思っている。どちらとも言えると大きく括れると思う。どちらかというと西村さんのプレーはノットファウルに近く、後の方はファウルと言われても(分かる)。ただ、足のコンタクトが2つ目の方は分かりづらく、ゴール裏からのアングルがあれば」と、リプレイ映像のアングルからは判断しづらいと話し、「VARも見ていると思うが、足が当たったと立証された映像がなかったので荒木さんの判断が尊重されると思う。基準としては一貫していると思う」と、コメントしていた。

 そして、判定にリアクションした横浜FMのFWアンデルソン・ロペスへの荒木レフェリーの対応について「冷静に対応して、ロペス選手も受け入れる。すぐにイエローカードを出すとか怒るような感じだとその後のゲームも変わってしまうが、荒木さんの対応と判断基準は良かったと思う」と家本氏はコメントしていた。

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