セルティック岩田のCB起用、現地記者が考察 「まだ改善する必要」「要求を満たしていない」

セルティックでプレーする岩田智輝【写真:Getty Images】
セルティックでプレーする岩田智輝【写真:Getty Images】

セント・ミレン戦で移籍後初めてCBとして起用された

 スコットランド1部セルティックの日本代表MF岩田智輝は現地時間5月20日に行われたスコティッシュ・プレミアシップ第36節セント・ミレン戦(2-2)でスコットランド移籍後初めてセンターバック(CB)として先発フル出場を果たした。昨季J1リーグのMVPのDF起用を現地記者たちはどのように見たのか。

 昨季、J1横浜F・マリノスでリーグ制覇に貢献し、リーグMVPにも選出された岩田。ボランチとCBの2つのポジションを高いレベルでこなす万能戦士として王者を支えた。

 今冬にセルティックに加入して以降は中盤でのプレーが続いていた岩田だったが、セント・ミレン戦ではDF小林友希に代わりDFカール・スターフェルトの相棒として移籍後初めてCBとして起用された。守備の要であるDFキャメロン・カーター・ビッカースが負傷離脱しているなかでCBの組み合わせについて、アンジェ・ポステコグルー監督も模索している様子が窺える。試合は2-2の引き分けに終わっていた。

 英紙「デイリー・レコード」はセント・ミレン戦の結果を受けて「岩田智輝はセルティックのCBの役割を果たすことができるのか?」と特集。同紙の記者たちが岩田の起用法について意見を交わした。

 キース・ジャクソン記者は「彼はまだ改善する必要がある。岩田は足元の技術が洗練されていて落ち着いているが、スコットランドの守備の荒々しさに適応するのに苦労している」とビルドアップの能力を評価しつつも、守備面での課題を挙げた。ゴードン・パーク記者も「アンジェ・ポステコグルーはこの夏に守備の強化が必要であることを知っているが、岩田はまだその要求を満たしていないようだ」とCBへの適応には時間が必要であるとの見解を示した。

 そしてマイケル・ガノン記者は「1試合でジャッジするのは厳しい」と前置きしたうえで「彼は日本にいたときにそこでプレーしていて、後方からビルドアップすることができる」とCBとしての経験があることを強調したが、現時点では“緊急時の代替プラン”であることを示唆した。

 JリーグではDFとMFの両方で高いパフォーマンスを出せることを証明している岩田。ポステコグルー監督が今後、岩田をどのように起用していくのか注目だ。

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