“多摩川クラシコ”はFC東京が5年ぶりの勝利! 川崎はMF脇坂退場に奮起も競り負け

安部柊斗の決勝点で東京が多摩川クラシコに勝利【写真:徳原隆元】
安部柊斗の決勝点で東京が多摩川クラシコに勝利【写真:徳原隆元】

前半の2点で勝利を手繰り寄せる

 J1第13節のFC東京と川崎フロンターレによる「多摩川クラシコ」が、5月12日に国立競技場で行われた。「Jリーグ30周年記念スペシャルマッチ」と銘打たれた一戦は、2-1でFC東京に軍配が上がった。

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 FC東京にとって川崎Fは7連敗中と苦手としている相手。リーグ戦の対戦成績も、10勝9分け21敗と大きく負け越している。2018年5月5日以来、川崎からリーグ戦で勝利できていないFC東京だが、初の国立でのクラシコでは先手を取る。前半12分に右サイドから左に流れたボールを拾ったDF徳元悠平が寄せてきたDFをかわして、エリア内で右足を振り抜き、先制ゴールを決めた。勢いづいたFC東京は、前半25分にもFWディエゴ・オリヴェイラが高い位置で相手からボールを奪うと、左サイドに展開。徳本が折り返したボールにMF阿部柊斗が合わせ、リードを2点に広げた。

 対する川崎も、前半37分にMF家長昭博のシュートのこぼれ球に、FW宮代大聖が反応してシュートを放ったが、GKヤクブ・スウォビィクに阻まれる。それでも、その2分後、MF瀬古樹の縦パスを受けた宮代は、エリア内でDF木本恭生を外して右足で強烈なシュートを決めて1点差に詰め寄った。このまま前半はホームのFC東京が1点リードで折り返す。

 前半のうちに1点差とした川崎だったが、後半6分にMF脇坂泰斗がFW仲川輝人にタックルを仕掛けて倒してしまう。最初の判定ではカードが出なかったが、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)チェックが入った結果、西村雄一主審は退場を宣告し、川崎は後半のほとんどを10人で戦うこととなった。

 数的不利となった川崎は、FWマルシーニョ、MF瀬古樹を下げて、FW遠野大弥、MF大島僚太を送り出して流れを変えようとする。GK上福元直人もエリア外で積極的にボール回しに加わり、ポゼッションを高めていったが、なかなかシュートまでいけない。後半30分にはFW小林悠とMF橘田健人を投入。ボールを保持する川崎だが、守りを固めるFC東京を崩せない。後半34分にはロングボールを受けた遠野が胸トラップからボレーシュートを枠に飛ばしたが、GKスウォビィクの好守に阻まれた。こぼれ球にDF山根視来が反応するものの、枠に飛ばせずにチャンスを生かせなかった。

 後半アディショナルタイムには、ペナルティーエリア内でFC東京DF森重真人と川崎DF大南拓磨がヘディングを競り合った際に頭で接触。大南は口内から出血しており、脳震とうの疑いがあったため交代に。森重はその後立ち上がりプレーを続行した。

 最後まで徹底して守ったFC東京は2-1で逃げ切り、リーグ戦の連敗を「2」で止めるとともに、川崎との多摩川クラシコで実に5年ぶりとなる勝利を手にしている。

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