決勝進出を懸け、準決勝でマンチェスター・ユナイテッドと対戦

　イングランド1部ブライトンは現地時間4月23日、FAカップ準決勝でマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、延長PK戦の末、敗退が決まった。この試合で先発フル出場した日本代表MF三笘薫は試合序盤からドリブルで果敢に仕掛けるなど、強豪相手に存在感を発揮した。

　ブライトンはFAカップで40年ぶり2度目の決勝進出を懸け、ウェンブリースタジアムでユナイテッドと対戦。攻撃を牽引する三笘は今大会ここまで4試合に出場し、2ゴール2アシストをマーク。切れ味鋭いドリブル突破からのチャンスメイクに期待が懸かった。

　主戦場の左サイドハーフでの出番となった三笘は開始5分、左サイドでボールを持つと果敢に仕掛けてペナルティーエリア手前でファウルを獲得。フリーキック（FK）のチャンスでMFアレクシス・マック・アリスターが右足で狙うも、シュートは相手GKダビド・デ・ヘアの好守に阻まれる。

　両チームともビッグチャンスを作れないなか、前半32分には三笘がまたも果敢な仕掛けを披露する。味方からパスを受けた流れで左サイドから中央へ侵入。しかし、ペナルティーアーク付近で相手DFアーロン・ワン＝ビサカから強烈タックルを受け、シュートには持ち込めなかった。

　0-0のスコアレスで折り返し迎えた後半も両者睨み合う展開となったなかで、ブライトンは徐々にユナイテッドゴールへ迫る。後半10分、セットプレーの流れから三笘が放ったシュートは相手に当たって跳ね返るも、こぼれ球に反応したMFフリオ・エンシソが左足を一閃。シュートは枠内へ向かったがGKデ・ヘアの好守に阻まれる。

　その後も攻め込む場面を作ったブライトンだったが、相手の手堅い守備を崩せずスコアレスのまま90分を終了し、延長戦へと突入。延長戦ではややオープン気味の展開になったなかで同前半9分、スペースでボールを受けた三笘がドリブルで仕掛け、FWデニズ・ウンダヴへラストパスを送るもタイミングが合わずチャンスを逸する。

　逆にブライトンは延長前半終了間際、自陣ゴール前でピンチが到来する。FWマーカス・ラッシュフォードに際どいシュートを放たれるも、GKロベルト・サンチェスが鋭い反応から間一髪のセーブで阻止。ゴールを死守してスコアレスのまま延長後半へと突入した。

　互いに譲らない展開はその後も続くなか、延長後半13分には三笘が味方とのパス交換からペナルティーエリア内に侵入しチャンス到来も、トラップがずれてシュートは打てない。結局120分でも決着は付かず、勝負の行方はPK戦へと委ねられることになった。

　先攻のブライトン、後攻のユナイテッドとも6人目まで全員が成功したなか、ブライトンの7人目キッカー、MFソリー・マーチが失敗したのに対し、ユナイテッドはDFヴィクトル・リンデレフが成功し、PKスコア7-6でユナイテッドが決勝進出を決めた。

　なお、ユナイテッドは6月5日に行われる決勝でマンチェスター・シティと対戦する。