浦和のあぶり出された課題 新監督の“ハイプレス守備”で生じた問題点は?「整える時間を作らないと…」

浦和は開幕戦でFC東京に0-2で完敗【写真:徳原隆元】
浦和は開幕戦でFC東京に0-2で完敗【写真:徳原隆元】

プレスが機能するも攻撃面で課題…運動量の減退が一因で後半2失点

 浦和レッズは2月18日のJ1リーグ開幕戦、FC東京とのアウェーゲームに0-2で敗れた。今季からマチェイ・スコルジャ監督が就任して重心を前に持っていこうとする浦和だが、その変化と課題がはっきり表れる90分間になった。

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 浦和は昨季まで率いたリカルド・ロドリゲス監督からスコルジャ監督への交代で今季を迎えた。コントロールされた試合展開を作ろうとする傾向の強かったロドリゲス監督から、よりハイプレスで最終ラインを高くする姿勢を持つスコルジャ監督の指揮下で、全体にプレーエリアを前に持っていこうとしている。1月に行われた沖縄県トレーニングキャンプでも、前線のプレスの形を確認するメニューに早い段階から取り組んでいた。

 その姿勢は、前半は特にピッチ上で見ることができた。4-3-3でビルドアップを試みるFC東京に対し、FWブライアン・リンセンとMF小泉佳穂が相手のアンカーになるMF東慶悟へのコースを切りながらプレス。サイドに追い込むか、苦し紛れに縦パスを入れさせたところに追い込んでボールを奪う場面が少なからずあった。また、その背後をも狙うロングボールも、デンマーク代表招集歴を持つDFアレクサンダー・ショルツと新戦力のノルウェー人DFマリウス・ホイブラーテンによる北欧センターバックコンビがうまく対応していた。

 この状態についてはスコルジャ監督以下、プレーしていた選手たちも少なからず手応えを話した。一方で、そこからどのように相手ゴールに迫るかという点では問題を抱えた。前線では狙っていたコンビネーションはなかなかスイッチが入らず、ゲーム全体の光景は上手くいっているようで、それが得点チャンスにつながっていない現実が生まれた。小泉は「単発の攻撃が多くなってしまった」として、それが後半に運動量の減退を招く一因になったとも話している。

「まずはもちろん裏を狙う、ゴールに直結するショートカウンターは意識するけど、それが確信をもってラストパスやシュートを高い確率だと思ってやれているのかは判断しないといけない。そうでないなら、ハイプレスに行ってペースが上がっている分、1回ボールをキープして自分たちが整える時間を作らないと。あまりにもアップテンポだとギャンブルになるので、リーグ戦で勝つ確率を高めるにはゲームをコントロールする時間も必要だと思う」

 同様のことはスコルジャ監督も「上手くいかなかった要素の1つにボールをキープできなかったこと。それができなかったことで走る時間が増えた」と指摘。そしてMF伊藤敦樹は、「前半はハマったら相手がロングボールだったし、それもGKまで抜けていく感じで奪えていたのですが、後半はラインが低くなってしまったので、ディエゴ・オリヴェイラやアダイウトンに収められてセカンドボールでも勝てなくなっていった」と、運動量が減退して高い最終ラインを保てなくなったことで、前線が追い込んだことで蹴らせているはずのロングボールが相手にとって有効になってしまった点にも触れた。

 前半のプレスの精度は少なからず昨季からの変化をピッチ上で前向きに感じられるものになった。一方で、そこで奪ったボールをどう扱うか。それが結果的に90分間の試合運びにつながる面もあり、そこからの精度と判断はまだまだ課題が多いことを浮き彫りにする開幕戦になった。

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