昨季J1ドリブル成功率トップのレフティー 浦和3年目で示した「中心として」の覚悟
MF大久保智明、浦和で迎えたプロ3年目の新シーズンへ決意表明
浦和レッズのMF大久保智明は、沖縄県でトレーニングキャンプを実施中の1月21日に行われた沖縄国際大学とのトレーニングマッチに出場し、セカンドトップの位置で2得点。昨季にJ1でのドリブル成功率ナンバーワンだったアタッカーは、プロ3年目での飛躍を誓っている。
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今週に入って、浦和ではMF松尾佑介が海外クラブへの移籍手続きのためにトレーニングキャンプから離脱。欧州移籍が実現する見込みとなっている。そのため、浦和の新シーズンに向けた陣容には多少の変化が見られ、松尾が主戦場としていた左サイドにはオランダ人MFアレックス・シャルクが回る布陣が浮上。逆に、右サイドを得意とする左利きアタッカーの中でも大久保は中央でのプレーが増える可能性がある。
その大久保は、開始5分で日本代表DF酒井宏樹が相手ペナルティーエリア内で競り合いながらつないだボールを押し込んで1点目。続く9分には酒井が右から上げたアーリークロスにタイミング良く入り込むと、ヘディングで冷静に決めた。大久保も「点が取れたのは一番のアピールになりますし、1点目はラッキーですけど、そこにいることが大事。1試合で2ゴールはなかなかないので」と、手応えを話していた。
先日、データ会社「オプタ」は、2022年シーズンのJ1で60回以上のドリブルを試みた選手の中で大久保の成功率がトップだったというデータを明らかにした。GK西川周作からその情報を聞いたという大久保は「嬉しかったですけど、それは(得点への)手段であって、ドリブルすることが目的にならないように。あくまで手段なので仕掛けることも重要ですけど、一発で裏を取れるんだったらいきたいですし、勝利に直結するプレーのほうが大事なのでそこは見失わずにいきたい」と、あくまでも実効性の高いプレーを目指している。
中央大学時代から浦和で特別指定登録され、正式にプロ入りしてからは3年目を迎える。新シーズンに向け、今夏に25歳になるレフティーは「年齢的にも、ワールドカップで同じ歳の選手が点を取ったこともあるし、個人的にもプロ3年目で中心としてやっていかないと。その辺の自覚というか、もう若くはないので勝ちに直結するプレーを増やしていかないといけない」と決意を語った。
小回りが利き、気の利いたポジションを取れるうえにハードワークもできる。ゴール前での決定的なプレーの精度が上がってくれば、プロ3年目のブレイクも十分に可能だ。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)