ベンゲル政権20年の「ベストな買い物トップ10」 アーセナルが安値で獲得した優れた才能

前所属で不遇のFWがレジェンドに…

 そして1位に選ばれたのが、元フランス代表FWティエリ・アンリだ。99-00シーズンの冬の移籍でモナコからユベントスに渡ったが、左サイドハーフでのプレーを求められてくすぶった。そして半年後に1600万ユーロ(約18億円)でアーセナルへ。すると非凡な得点感覚を爆発させて、アーセナルのエースとして君臨。クラブのレジェンドとまで呼ばれるほどの活躍を見せ、最終的にバルセロナへ移籍した07年に2400万ユーロ(約27億円)の移籍金をチームに残していった。

 一時はスタジアム建設費に予算を圧迫されていたが、ベンゲル監督の若手を安く買い、値段の上がり切ったビッグネームを敬遠する堅実経営路線は、時にサポーターから批判の対象になることもある。実際にスタンドからは「金を使え!」というチャントも浴びせかけられたが、クラブの中核を担う才能を若いうちに発掘する手腕は確かなものだ。数年後、現在はドイツ2部シュツットガルトにレンタル移籍中の日本代表FW浅野拓磨も、このランキングに名前を載せるような存在になれるだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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