夢のW杯へ「とにかくワクワクしている」 GKシュミット、同僚“Wシンジ”からかけられた言葉とは?

日本代表GKシュミット・ダニエル【写真:Getty Images】
日本代表GKシュミット・ダニエル【写真:Getty Images】

シント=トロイデンでは岡崎&香川とチームメイトとしてプレー

 11月20日開幕のカタール・ワールドカップ(W杯)を戦う26名のメンバーに名を連ねたGKシュミット・ダニエル。所属するベルギー1部シント=トロイデンには、過去に日本代表としてW杯の中心選手として戦ったFW岡崎慎司とMF香川真司の“Wシンジ”がいる。

 2人からかけられた言葉について問われた守護神は、「『人生を変える大会になるから頑張って』と。あとは『同じ所属チームの選手として、マジで応援しているから』と言われました」という。

 現地時間12日に行われたリーグ第17節サークル・ブルッヘ戦(0-1)に先発フル出場してカタール入りしたシュミットだが、その8日後となる20日にW杯は開幕し、日本は23日に初戦のドイツ戦を迎える。従来であれば、W杯は欧州サッカーシーズン終了後に行われるが、今大会はシーズンの真っただ中に、ほとんど準備ができないなかで開幕する。

 クラブでの活動から、代表活動に切り替える準備期間が短い点について、シュミットも「かなり難しいですね」と認める。

「本当なら事前合宿が1カ月あり、メンタル的にも、体的にも、ちゃんと準備をして臨める大会だと思うんですが、それをわずか10日くらいで切り替えて、準備しないといけない。そこはかなり今回のW杯の難しさかなと。みんなそうですが、そうだと思います」

 それでも、個人的には気持ちを切り替られる手ごたえがあるようだ。

「僕はとにかくワクワクしているので。W杯に来られたっていうことが、いちサッカー少年的な気持ちとして、すごく嬉しい。なので、そこを全力で楽しみたい。いろんな方々にも『まず楽しんで』と言ってもらってきた。本当にそれが大事だと思うので、まずは雰囲気を含めて楽しむこと。それをやっているうちに、だんだん切り替えられると思います」

 今大会で活躍すれば、ビッグクラブへステップアップできる可能性も広がる。シント=トロイデンからは、これまでにDF冨安健洋(アーセナル/イングランド1部)、MF遠藤航(シュトゥットガルト/ドイツ1部)、MF鎌田大地(フランクフルト/ドイツ1部)といった選手が、ビッグクラブへ羽ばたいていった。彼らの後にシント=トロイデンに加入していたシュミットは、実は責任を感じているという。

「トミ(冨安)とか、航、大地とか、ああいうステップアップした選手が、近年は出てきていない。ちょうどアイツらの後に入ったのが僕なので、そこも勝手に責任を感じている。でも、これがチャンスなので。シント=トロイデンからもステップアップできることを、できればもう1回見せたい。試合に出られたら頑張りますし、出られなくても、頑張りますよ」

 今シーズン、シント=トロイデンで良いパフォーマンスを見せているが、シュミット自身も「チームでも、割と良いパフォーマンスで今シーズン戦ってこれているので。そこの調子の良さというのは、自分でも感じています」と、自信を見せる。クラブで培った実力と自信、そしてかけられた言葉を胸に、シュミットは夢の舞台での戦いに臨む。

(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)



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