J1広島の“注目株”川村拓夢が語る、大反響60m級超絶ロングシュート 「パスのイメージ」だった一撃の舞台裏
【インタビュー】9月の月間ベストゴール受賞、清水戦のロングシュート弾に迫る
各月のリーグ戦において最も優れたゴールを選定する、J1リーグ月間ベストゴール。9月はサンフレッチェ広島のMF川村拓夢が、9月3日に行われた清水エスパルス戦で決めたハーフウェーライン手前からの推定約60メートルの超ロングシュートが選出された。
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手前に出ていたGKを見逃さなかった視野、さらに正確かつ力強いキックでなければ決して決まらないゴールだった。退場者を出したなかで、この試合では先制&ダメ押しゴールも決めることとなった川村は、なぜこの得点を決めることができたのか。本人にこの裏側を解説してもらった。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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――月間ベストゴール受賞、おめでとうございます。
「ありがとうございます。すごくビックリしています。まさか自分が月間ベストゴールに選ばれると思っていなかったので、すごく嬉しいです」
――今回は清水戦のロングシュートが選出されました。このゴールが決まった直後はどのような気持ちでしたか?
「スタジアムの歓声がすごかったのですが、すごいアドレナリンが出ていて、自分ではあまり覚えていないんです」
――試合は1人少ない劣勢の状況でしたが、途中出場から2点を取りました。どんな思いでピッチに入りましたか?
「最初に広島が1人退場者を出して、ずっと押されていた状況だったので、自分が入って、まずはとにかく守備からやろうと思い、そのなかでチャンスがあれば狙っていきたいと思っていました」
――2点目の河村選手のゴールは、自陣の深い位置からのスローインからスタートしています。
「スローインを受けたドウグラス選手が、うまく張ってくれました。そのあとでボールがこぼれたのですが、自分としては、ここのボールを回収できたのが、良かったかなと思います」
――ボールを回収した後、少しドリブルで運びました。
「この時に自分の横と前に選手がいませんでした。時間帯的にもアディショナルタイムだったので、ここでボールを奪われてカウンターを受けるよりは、相手のコートでプレーを終わらせたかったのですが、ボールを持って前を向いた時に1回、顔を上げたんです。その時、GKが思った以上に前にいたので、思い切り狙ってみました」
――そしてロングシュートが見事にゴールへ吸い込まれていきました。
「よくロングシュートって言われているんですが、自分の感覚ではロングパスのイメージです。振り抜くというよりは、ロングパスをゴールの中に入れるイメージで決めました」
――蹴った瞬間に「入った!」という感覚でしたか?
「そうですね。蹴った瞬間に『入った!』と思ったので、ベンチに向かってゆっくり歩いていきました」