3バック&4バック、大幅ターンオーバーの可能性も? 森保ジャパンのカタールW杯戦術をデータから考察

グループリーグ3試合はどのように戦う?

【4:ワールドカップのそれぞれの試合はどのシステムで臨みそうか】

 現時点では対戦相手のメンバーが読めないため、不確定要素は多い。だが、ドイツ、コスタリカ、スペインという相手を考えると、こうなるのではないか。

11月23日:ドイツ戦/スタート:4-2-3-1、終盤:3-5-2
11月27日:コスタリカ戦/スタート:4-2-3-1、勝負時:4-3-3、逃げ切り:3-5-2
12月02日:スペイン戦/スタート:4-2-3-1、終盤:3-5-2

 アメリカ戦とエクアドル戦でターンオーバーを使ったように、ドイツ戦で引き分けならコスタリカ戦で選手を大幅に入れ替え、その中で勝負を賭けてくる可能性もあるはずだ。

 また今回、日本代表が1982年スペインW杯の時のイタリアを目指してもグループリーグ突破が見えてくる。

 1次リーググループAのイタリアは1戦目でポーランドに0-0で引き分け、2戦目ではペルーに1-1で引き分けた。3戦目のカメルーン戦も1-1で引き分けたため、1リーグの勝点は3、得失点差は±0。そして同じく勝点は3、得失点差±0だったカメルーンを得点1の差でかわして2次リーグに進出している。

 日本もドイツに引き分け、コスタリカに勝ち、スペインに引き分ければ十分にチャンスはある。ドイツ戦、スペイン戦を4-3-3(4-1-4-1)から4-5-1に近く変化させて守り倒すという手もあるはずだ。

 なお、1982年スペインW杯の時のイタリアは、2次リーグで優勝候補筆頭のブラジル、マラドーナを擁するアルゼンチンと同組になるという試練に晒された。そして、その「死のグループ」を突破し、見事優勝に輝いている。

 あ〜、今回そこまで行けば最高なんですけどね……。

森 雅史

もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。

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