重圧のかかる“日韓戦” 闘莉王が森保ジャパンで奮起を期待するポジションは? 「早くこの2人にいろんな経験をさせないと」

闘莉王が森保ジャパンで奮起を期待するポジションや選手を挙げた【写真:(C)JFA】
闘莉王が森保ジャパンで奮起を期待するポジションや選手を挙げた【写真:(C)JFA】

【インタビュー】闘莉王は今の日本代表に「足りない」GKやFWの躍動に注目

 森保一監督率いる日本代表は7月27日、E-1選手権の最終戦で韓国代表と対戦する。1勝1分で、2連勝の韓国に臨む森保ジャパン。負けられない宿敵との対戦を前に、元日本代表DF田中マルクス闘莉王氏が「FOOTBALL ZONE」のインタビューに応じ、奮起を期待するポジションや選手を挙げた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞/全2回の2回目)

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 宿敵の韓国戦。ここまでE-1選手権では香港に6-0で勝利したものの、中国相手にスコアレスドローと痛い引き分けを喫した。初招集11人という、日本代表の経験も少ない選手が多いなか、4大会ぶりの優勝を目指すうえでは絶対に負けられない一戦となる。かつて日本代表を最終ラインから鼓舞し続けた闘将は、国内組のアピールとして期待するポジションがあるという。

「A代表に何が足りないかというのが問題。選ばれる選手の中でも、どこのポジションが一番日本代表に足りないのか。右サイドバック(SB)が今後どうなるのか、GKがどうなるか、大迫(勇也)の代わりは誰なのか。今の日本代表に足りないのがGK、FW。そのポジションで選ばれている(国内組の)選手が気になる」

 海外組も入れたフルメンバーの日本代表でもたびたび、“1トップ問題”は浮上してきた。大迫勇也(ヴィッセル神戸)が選外となった6月シリーズでは浅野拓磨(ボーフム)や上田綺世(サークル・ブルージュ)、古橋亨梧(セルティック)らが務めたが、カタール・ワールドカップ(W杯)に向けて絶対的という存在までにはなれなかった。逆に言えば、国内組でもアピール次第ではチャンスが回ってくる。また、闘莉王氏はGKに将来を感じるようだ。

「鈴木(彩艶)くんは経験が足りないけど、今一番A代表に近い谷(晃生)くんとともに期待するところ。こういう子を育てていかないと。早くこの2人にいろんな経験をさせて、正GKにしなければいけない時代になってきた」

 今回は初招集が11人。若手も多く選出されている。初めて日韓戦に臨む選手も多い。自身も初めてのライバルとの一戦となった2010年2月14日、東アジア選手権(当時)の日韓戦に先発出場。これまで感じたことのないような異様な雰囲気のなか、プライドとプライドがぶつかり合うような圧、殺気立ったスタジアムに自然と気持ちが高ぶった。

 そして1点を追う前半41分、相手のセットプレーでの混戦のなか韓国の選手を倒してしまい、一発退場。数的不利に陥った日本がホームで1-3と敗れた。この経験は今後、日本代表のユニフォームを着るにあたって、絶対に忘れない教訓となった。今回も、日韓戦でのパフォーマンスが重要な意味合いを持つ。

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