浦和、今季リーグ初連勝 “天皇杯ショック”から中3日、ロドリゲス監督が語った勝因は?

決勝ゴールを決めたMFダヴィド・モーベルグ【写真:Getty Images】
決勝ゴールを決めたMFダヴィド・モーベルグ【写真:Getty Images】

モーベルグの決勝FK弾で1-0勝利、今季初のアウェー白星飾る

 浦和レッズは6月26日のリーグ第18節、ヴィッセル神戸戦に1-0で勝利した。22日の天皇杯3回戦でJ2のザスパクサツ群馬に0-1と不覚を取った直後の試合だっただけに、リカルド・ロドリゲス監督は「今日はスピリットが出たと思う」と、そこからの立て直しについて話した。

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 浦和は6月の代表活動で中断する直前まで、リーグ戦が8分1敗と9試合未勝利の苦境にあった。その期間に積んだトレーニングに自信を見せたチームは、18日の名古屋グランパス戦に3-0で快勝した。しかし、全く同じスタメンで臨んだ群馬戦は決定機を作れずに敗戦。2020年まで浦和を率いた大槻毅監督にきつい“恩返し”を受ける形で、試合後にはサポーターたちも選手バスの出口を封鎖するなど明確な抗議の行動をとった。

 24日の定例会見でそうしたサポーターのリアクションに理解を示していたロドリゲス監督は、この神戸戦でもスタメンの変更は2人に留めた。前半5分ほどでFWキャスパー・ユンカーが負傷交代になるアクシデントはあったが、後半からDF酒井宏樹を負傷から復帰戦のピッチに立たせ、MF関根貴大をサイドバックに配置し、さらにはダブルボランチにゲームメーカーを2枚並べるなど交代策でも勝利への執念を見せた。

 そして、後半終了間際にそれが実った。途中出場した攻撃センスの光るボランチMF平野佑一がファウルを受けてフリーキックを獲得すると、ゴール正面からこちらも途中出場のMFダヴィド・モーベルグが蹴り込んだ。まだまだ攻撃のスムーズさは足りず“ごり押し”の感は否めなかったが、それでもベンチもピッチ上も勝利への執念を感じさせたことの象徴にはなった。

 ロドリゲス監督は「天皇杯は大きなショックだった。それを糧にして最大限を出し切らなければいけないと。リーグ戦のほかにもカップ戦が2つある。リーグ戦でも順位を上げないといけない。そういったプレーがあり、今日はスピリットが出たと思う。それぞれが責任感を持ち、すべてを出し尽くすことができたと思う」と、天皇杯での敗戦からチームが見せたリアクションを称えた。

 群馬戦後にサポーターとの対話があった場面にも姿を見せていた副主将のMF岩尾憲は「赤いユニフォームを着て応援してくれた方たちに恥をかかせたし、僕も恥ずかしかった。それをどう挽回するか、切り替えてどう戦うかとなった時に、今日だけは絶対に負けてはいけなかった」と、この試合への思いを話した。

 ようやくリーグ戦で今季初のアウェー勝利、初の連勝という事態だけに順位はまだ2桁。岩尾は「この選手たちは本当に目一杯やってこうなのかは疑っている。何か自分へのリミットが外れるような瞬間を作れれば」と、シーズン後半戦の巻き返しを誓った。

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