スタンドに現れた“山本雄大主審への横断幕” 湘南サポーターが伝えた素直な気持ち、Jリーグの“美しい風景”完成秘話

試合後には山本主審と言葉を交わす一面も

 試合後には、横断幕のおかげもあってか、山本主審が挨拶をしに湘南側のスタンドへ。山本主審は「とにかくありがとうございます」と感謝の言葉を何度も口にしたという。

「謝罪っていうよりもとにかく(横断幕を)出してくれてありがとうとか。うちのサポーターの方で、激励みたいな手紙を送っていた方とかもいらっしゃったみたいで、『3年前から手紙とかをいただいたりとかしていて本当に嬉しいです。ありがとうございました』という感じの話をされていました」

 そんな山本主審に対して温かい拍手とともに「山本さん、ほんと良かったです。ほんとにまた会えてよかったです」という趣旨の言葉を髙橋さんたちからも伝え、「わりと感情を表しながら来てくれた。僕らは嬉しかった」と、その時に抱いた感情を吐露してくれた。

 審判とサポーター。1つの“判定”が大きく関係を変えてしまうこともある。立場が違うからこそ、厳しい面ももちろんある。それでも時間をかけて、温かい“言葉と行動”とともに再びスタジアムでJリーグを創り上げる風景は、観ている多くの人々の心を動かしたはずだ。

(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)



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