「1-0なら妥当。2-0なら良くやった」内容で勝てず 浦和ロドリゲス監督が「足りてない」と指摘するのは?
4月・5月のリーグ戦9試合で8分1敗と勝ち切れず
浦和レッズは5月28日に行われた敵地でのJ1リーグ第16節で、アビスパ福岡と0-0で引き分けた。ゲームを全体的に支配しつつもゴールが生まれず、勝利を逃す展開は今季の中で繰り返しになり、すでに引き分けの数は9試合にまで達した。リカルド・ロドリゲス監督は「1-0なら妥当。2-0ならよくやったと言われる内容の試合だったと思う。ただ事実としてゴールを決めるところが足りない」と振り返った。
【注目】白熱するJリーグ、一部の試合を無料ライブ配信! 簡単登録ですぐ視聴できる「DAZN Freemium」はここから
浦和は前節のセレッソ大阪戦で負傷交代したFWキャスパー・ユンカーがメンバー外となり、スピードが武器のFW松尾佑介が最前線に入った。立ち上がりには勢いもあり、前半5分には松尾がシュートを放ったこぼれ球を、この日は2列目での起用になったMF明本考浩が拾って左足シュートを放ったものの、ゴールポストに嫌われた。
明本は試合後、「あれを決めるか、決めないかの試合だった」と悔しがったが、その後も浦和はビルドアップのところでは安定して敵陣に入り込んでいるものの、ゴール前を切り崩すには至らなかった。ラスト15分でサイドアタッカーのMF関根貴大を右サイドバックとしてベンチから投入する勝利を目指した采配を見せたものの、1点が遠かった。
ロドリゲス監督は、「難しい相手との試合の中でもなんとかチャンスはあって、1-0なら妥当。2-0なら良くやったと言われる内容の試合だったと思う。ただ、事実としてゴールを決めるところが足りない。クロスの質など改善する部分はあると思う」と振り返った。
終わってみれば、4月・5月のリーグ戦9試合で1試合しか負けなかったが、1試合も勝てなかった。8分1敗というまさに「勝ち切れない」という言葉が当てはまってしまう結果に「引き分けの試合を分析すれば、相手チームが浦和に対して明らかに上回った試合があるかと言えばそうではないと思う。良い試合ももちろんあった。ただ、もちろん足りていない部分も受け止めるし、改善すべきこともある。勝利する部分が足りていない」と、苦悩の言葉が並んだ。
リーグ戦はこれでしばらく中断するが、6月1日には天皇杯2回戦を迎える。昨季は優勝した大会だが、この試合で途中出場のMF江坂任は「一発勝負で、それこそゴールをしないと勝てない」と危機感を募らせた。
何か1つキッカケがあればというまま2か月が過ぎてしまった感は否めない。ここで何か変化を起こせるのか、浦和の苦悩が続いている。
(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)