勝ち切れない浦和、“近くて遠い”1勝 7戦連続ドローはJ1リーグ同一シーズン最長記録

浦和は7試合連続の引き分け【写真:高橋 学】
浦和は7試合連続の引き分け【写真:高橋 学】

ホームで鹿島と対戦、ショルツのPKで追いつくも後が続かず…

 浦和レッズは5月21日のリーグ戦、鹿島アントラーズを迎えたホームゲームを1-1で終え7試合連続の引き分けになった。データ会社「OPTA」は、これが同一シーズン内の連続引き分けではJ1史上最長になったとした。

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 浦和は前半6分に先制ゴールを許すも、ハーフタイム直前に相手のハンドで得たPKをDFアレクサンダー・ショルツが蹴り込んで同点に追いついた。後半は一進一退の展開で、試合終了間際には途中出場のMF松尾佑介が至近距離のシュートをGKにぶつけ、MF岩尾憲のミドルがゴールポスト直撃と勝利を掴み切れなかった。

 これで浦和は4月2日の北海道コンサドーレ札幌戦から、途中でAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の試合を挟んだとはいえリーグ戦で7試合連続の引き分け。OPTA社はこれを同一シーズン内のJ1最長記録と報じ、「ホームのリーグ戦では、クラブ史上最長となる4戦連続引き分け」ともレポートした。

 この鹿島戦を単体で見れば悪いゲームではなかったかもしれないが、勝利を掴み切れない試合が7試合、ホームゲームでも3試合連続の引き分けとなると難しい状況にある。前の試合の横浜F・マリノス戦も後半だけで3点ビハインドを追いつく劇的な試合だったが、勝利できたわけではない。リカルド・ロドリゲス監督は試合後の会見で「もちろん勝ちたい気持ちで望んでいて、なかなか勝てない部分もある」としたうえで、その胸の内を話した。

「2試合とも強力な相手にしっかり戦って、試合の流れで言えば今日の試合のほうが勝てた可能性があったかなと思う。マリノス戦も4点目を決めるのは容易ではなかったが、そういう試合をできた。ここまで、もしかしたら勝てたかもしれないという試合、チャンスを決め切れない試合が続いた。この悪い流れ、それを打ち破っていかないといけない。もちろん負けていないけど、勝てていない現実を受け止め、満足せずに継続して勝利を目指したい」

 PKにつながるクロスを供給したDF明本考浩は試合後に「正直に言えば、勝てる試合もあった。そういうところでポイントを落としているのも事実。負けていないのをポジティブに捉えつつ、改善するところはたくさんある」と、もどかしい思いを話している。

 悪くない試合が続きながら、気がつけば順位表で下位に沈んでしまうのはシーズンが進むにつれて状況をさらに難しくしかねない。近くて遠い1勝を浦和が掴み取れるかどうか、セレッソ大阪とアビスパ福岡を相手にした敵地2連戦はキーポイントになりそうだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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