「日本を代表する選手になる」 家長昭博が「対戦して印象に残った」“ファイター”は?

川崎のMF家長昭博は今年、自身3度目のベストイレブンに選出【写真:高橋 学】
川崎のMF家長昭博は今年、自身3度目のベストイレブンに選出【写真:高橋 学】

【インタビュー#2】家長自身が考える“対峙する選手を上回れる”理由

 川崎フロンターレのMF家長昭博は今季、自身3回目のJリーグベストイレブンに輝いた。35歳にして今なお他を圧倒するテクニックを誇る、熟練の“エンターテイナー”にシーズンで印象に残った選手を聞いた。(取材・文=Football ZONE web編集部・小田智史/全2回の2回目)

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 家長と言えば、若き日のガンバ大阪時代はキレキレのドリブラーとして鳴らした。しかし、スペイン1部マジョルカや韓国1部・蔚山現代FCへの海外移籍も経験するなかで、プレースタイルは少しずつ変化。2列目でタメを作ったり、左足から繰り出す正確なパスとシュートで決定的な仕事を遂行する万能アタッカーへと進化を遂げた。

 もっとも、家長本人の感覚としては、「課されていたポジション、役割的にそれ(ドリブル)がメインになった」だけで、もともと1対1にあまりこだわりはなかったという。

「本来のプレースタイルとしては、今のほうが近いかもしれないですね。チームが違えば役割も変わるし、ポジションもサイド、真ん中(トップ下)、中盤(ボランチ)、いろんなところをやってきました。自然と変わってきたというか、どこをやっても自分は自分のスタイルが出せると思うので、何も考えていないですね。僕は1人の選手にずっとマークに付かれないように、1対1にならないようにしています」

 自らを「背も高くない」「リーチも長くない」「力も強くない」と語る家長だが、絶妙なボールキープ力は群を抜き、今年度のベストイレブン投票でも188人のJリーガーから票を獲得している。なぜ、家長は対峙する選手を上回ることができるのか。

「ボールキープにある程度自信はありますけど、走るのも、飛ぶのも、パワーも基本的にはディフェンダーのほうが上なので、本当に強い人が来たら無理ですね。だから、相手に勝てないことで挑まず、負けないところで勝負することに徹する。常に自分の土俵で戦うようにしています」

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